山下美夢有が持つ「メジャー攻略の奥義」とは… 渋野日向子らにも好機あり、全米女子プロの見どころ
女子プロゴルファー世界一を決める一戦は、賞金総額が女子ゴルフ史上最高額となる1300万ドル(約21億円)となったことでも話題になっている。
過去最多タイの15選手が出場する日本勢は、1977年の樋口久子以来の優勝を果たせるか。U-NEXTの独占ライブ配信で解説を務める天沼知恵子プロが大会の見どころを語る。
守りつつ攻める。矛盾を矛盾にせぬ実力
このホールに限らず、グリーン周辺は池や小川と反対側に、絶対に行ってはいけないエリアが配されています。ウォーターハザードを嫌がって逃げすぎると、寄らないアプローチが残ってしまう。ですので、とにかくグリーンを広く使っていくことが大事になります。
その観点でいえば、山下美夢有選手には注目したいです。他の選手が打っていけない場所にピンポイント打っていく飛び抜けたショット力はもちろん、ある程度セーフティーにグリーンの広いところに打っていった時でも、そこからロングパットを決めにいける技術も持ち合わせています。
基本的に海外メジャーはコースセッティングが難しく、選手に我慢を強いてきます。ただ、その中でも全米女子プロ選手権は、守り一辺倒でも上位にはいけない側面がある。つまり、セーフティーにつとめつつも攻められる選手に適性があるということ。山下選手は過去に2位という成績もある通り、この大会との相性がいいと思います。
「動じずに淡々と」の価値とは
実は、アメリカ女子ツアーでは普段の大会でも、そうした理不尽にも思えるセッティングが施されていることがあります。例えば5月の『クローガー・クイーンシティ選手権』では、ドライバーショットが基本的にフェアウェーに止まらないようなホールが設けられていました。
ティーショットをフェアウェイに運べたとしても、セカンドショットで狙うピンポジションが選手の不安を強くあおる。そんな絶妙な場所に切ってきたりします。単純に難しい、だけとも違う。身体が動くことを拒んでしまうような、メンタルに揺さぶりをかけてくるようなセッティングです。
そういったものに直面しても、山下選手は動じずに淡々とプレーできる。プレーのリズムを絶対に変えないし、決断も速い。一度決めたら、そこへ一点集中で打っていける。