高津氏も認める可能性、元燕の155キロ右腕が韓国で守護神に わかっても打てない直球を武器に覚醒へ
韓国KBOリーグで活動する日本人コーチは言う。「金久保」とは昨季限りでヤクルトを戦力外となり、現在キウムヒーローズでプレーする投手、金久保優斗(26)のことだ。
KBOリーグは今季、新たな外国人選手制度「アジアクォーター制(アジア枠)」を導入。各球団1人までアジアまたは豪州の選手を獲得できる。
だが上限のある年俸設定、またNPBとのレベルの差から日本からの同枠選手はNPBを戦力外、または独立リーグ出身者らが並んでいる。
そんな中、金久保について日本人コーチたちは「他のKBO入りした日本人選手と同水準ではない」と評価する。現在金久保はクローザーとして活躍中だ。
戦力外からの再スタートと成長
「僕の立場的に日本でやるのは、ということと一度韓国でのプレーを経験してみたいと思っていたところ、いくつかの球団が声をかけてくれました。その中で連絡が一番早かったのがここ(キウム)でした」
金久保は4月下旬からリードまたは同点の終盤にマウンドに上がっている。最下位に沈むチームの中で、35試合に登板し4勝4敗11セーブ、7ホールド。抑えとして存在感を示している。
「いい成績というか結果を残せていますが、NPBでやっていくには僕自身もっと成長して、ずば抜けた成績じゃないといけないという考えでやっています」
「成長」
この言葉を金久保に向けて口にしていた人がいる。金久保がプロ入りした時の2軍監督で、8シーズン指導者として金久保を見てきた高津臣吾前ヤクルト監督だ。高津前監督は今季前、金久保についてこう話した。
「彼はまだ若いので野球人としても人としても成長期です。技術が未熟なところもそこさえできれば何とかやっていけると思います。それを披露するチャンスをキウムにもらったという感じがします」
誰もが認めるストレート
試合中継の解説者たちは金久保がマウンドに上がると、必ずといっていい程、こう説明する。
「優斗(金久保の登録名)は直球が多いとわかっていても打者は打てない。それだけスピンがきいているし、力があるということです」
「ストレート自体は空振り、ファウルを取れて、三振も奪えています。力が強い打者が多い中で、ストレートで押せるというのは、自信のあるボールで勝負していけるようになったということだと思います」(金久保)
金久保とバッテリーを組む、キウムの正捕手は高卒4年目21歳のキム・ゴンヒ。キム・ゴンヒは金久保に「直球の力が素晴らしいから思いっきり投げろ」と指示を出す。
「野球に年齢は関係ないと思っているので、そうやって年下の捕手が言ってくれるのは嬉しいです」(金久保)
金久保のストレートを誰もが高く評価している。