初戦大敗のチュニジア代表でまさかの監督交代 「想定外も想定内に」を掲げる森保ジャパンに及ぼす影響は?
チュニジア代表で衝撃の監督交代劇
北中米ワールドカップ(W杯)のグループステージ初戦でスウェーデン代表に1-5で敗れたチュニジア代表のサブリ・ラムーシ監督が電撃解任されたというのである。チュニジアサッカー連盟が公式インスタグラムで発表したとされる投稿はすぐに削除されたが、ニュースはSNSなどを通して一瞬にして世界中に広まった。
日本代表のキャプテンが大会直前に負傷離脱したこととは別の意味で、W杯開催期間中の監督交代には大きなインパクトがある。
ラムーシ監督解任の情報は、当然ながら日本代表選手たちの耳にも入った。チュニジア代表は次の対戦相手でもあり、チーム内でも話題になっていたという。15日午後の取材で小川航基が「これがどう転ぶかはちょっと分からないですけど、なかなか聞かないので……大会期間中に監督が代わるのはどうなんですかね……」と述べたように、選手たちは少なからず困惑していた。
一方で「自分たちがやれることは変わらないので、自分たちがやれることを最大化したい」と小川が言えば、鈴木唯人は「チュニジアは1戦目で負けているので、次の試合で負けたら敗退が決まるし、向こうも相当な気持ちを持って臨んでくる。もちろんタフな試合になると思うので、やれることをやるだけ」とベクトルを自分たちに向けて気を引き締めていた。
チュニジアサッカー連盟は当初、ラムーシ監督の解任にともなってテクニカルダイレクター(TD)のモンデル・ケバイエが暫定的に指揮を執ると発表していた。その投稿はすぐに削除され、15日夜に「ラムーシ監督と双方合意の上で契約解除」と正式発表すると、約2時間後にエルベ・ルナール新監督の就任を発表した。
最初に「解任」が投稿されたのはチュニジア代表がベースキャンプ地のメキシコ・モンテレイに戻って、リカバリートレーニングを開始しようとしていたタイミングだったという。2014年のブラジルW杯でコートジボワール代表を率いて日本代表を破った経験を持つラムーシ監督は、就任から約5カ月、わずか5試合でチュニジア代表から去ることになった。
ラムーシ監督解任の舞台裏では……
「コーチ、チュニジア代表のことはご存知ですか?」
「で、サブリはもう去ったのか?」
「はい。彼は交代させられます」
そこからすぐに本格的な議論が始まり、ルナール氏は監督就任を受諾。ラムーシ体制のコーチングスタッフは元代表レジェンドであるワービ・ハズリのみを残して全員退任することとし、北中米W杯終了までの契約で合意した。
一部報道によればチュニジア代表はもともと一枚岩ではなく、ロッカールーム内には選手とスタッフの間に緊張関係があったとも伝えられている。結局は全員チームに残ることを決めたようだが、ラムーシ前監督を支持して「解任ならここから去る」と主張していた選手たちもいたとされる。就任以降わずかに1勝しか挙げられず、W杯直前は2連敗と結果が出ていなかったことも影響しているかもしれない。
ルナール監督にはそうした難しい状態のチームを超短期間で立て直さねばならない。セネガルからフランスの首都パリを経由して17日から本格的にチュニジア代表での仕事をスタートさせるという。日本代表との対戦まで3日間しかない状況で、どこまでチームを掌握できるかが鍵になりそうだ。