週刊ドラフトレポート2026

大学選手権で躍動! U18侍ジャパンにも名を連ねたヒットメーカー、大学球界屈指のスラッガー

西尾典文

外野手に有力なドラフト候補が多い中、評価が高い東日本国際大の黒田義信(左)と東北福祉大の佐藤悠太(右) 【撮影:西尾典文】

 秋に行われるドラフト会議に向けて、年間400試合以上のアマチュア野球を観戦し、ドラフト中継番組では解説も務めるベースボールライター西尾典文さんが、有望なアマチュア選手を毎週レポートします。今回は現在行われている全日本大学野球選手権でも見事な活躍を見せている外野手2人を紹介します。

「高校時代はU18侍ジャパン、大学球界を代表するヒットメーカー」

外野手としての総合力の高さはドラフト候補の中でも屈指の黒田 【撮影:西尾典文】

黒田義信(東日本国際大 4年 外野手 180cm/83kg 右投/左打)

【将来像】亀井善行(元・巨人)

打撃技術が確かで長打力もあり、外野手としての能力が高いところも亀井とイメージが近い
【指名オススメ球団】ヤクルト
若手外野手の層が薄く、打てる外野手を補強したいチーム事情から
【現時点のドラフト評価】★★☆☆☆
支配下での指名濃厚

 今年は外野手に有力なドラフト候補が多いが、大学生で榊原七斗(明治大)と並んで評価が高いのが東日本国際大の黒田義信だ。九州国際大付時代は野田海人(現・西武)とともに下級生の頃からチームの中心として活躍。3年時には春夏連続で甲子園にも出場し、その年に行われたU18W杯の代表にも選出されている。しかしプロ志望届を提出しながら指名はなく、卒業後は東日本国際大へ進学した。

 大学でも1年春からレギュラーに定着すると、2年春には首位打者を獲得。その後に出場した大学選手権では初戦で満塁ホームランを放つなど、チームのベスト4進出にも大きく貢献している。改めてその能力の高さを示したのが昨年12月に行われた大学日本代表候補合宿だ。フリー打撃では打ち損じがほとんどなく、加えてスタンドに運ぶ長打力も披露。守備面でも動きの良さと速くて正確な送球は際立っていた。

 そして迎えた4年春のシーズン。惜しくも2度目の首位打者こそ逃したものの打率.467という見事な成績を残し、チームの優勝にも大きく貢献。続く大学選手権では初戦で好投手の松山哲(4年)を擁する国際武道大と対戦したが、第3打席でセンターへの犠牲フライ、第4打席ではライト線へのツーベースを放ち、チームを逆転勝ちに導いた。

 少しバットを寝かせて構え、右足を軽く上げる一本足のスタイルだが、全体的に無駄な動きがなく、しっかりボールを呼び込んで鋭く振り出すことができている。スイングの軌道も理想的で、国際武道大戦でのツーベースは内角のストレートを引っ張ったものだったが、打球が切れることなくフェアゾーンに残っていたのもその証明と言えるだろう。ステップにも粘りがあり、体が一塁側に流れずにしっかりと残して強く振れるというのも大きな長所だ。

 昨年まではライトを守ることが多かったが、この春はセンターを任せられており、落下点に入るスピードや正確な返球も目立つ。脚力も高校時代から際立っており、外野手としての総合力の高さは今年のドラフト候補の中でも屈指と言えるだろう。

 右投左打でホームラン打者ではない外野手はどうしても高く評価されづらいのが近年の傾向だが、ここまで欠点が少ない選手も珍しい。大学選手権でも多くの球団がそのプレーぶりに注目していただけに、高校時代に逃したドラフト指名の可能性も高そうだ。

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著者プロフィール

1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

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