敵地マウンドに違和感を覚えた大谷翔平の対応力 ドジャース同僚ミゲル・ロハスの「LA28」への思い
怪物右腕の原点「初めての100マイル」
にわかには信じがたいが、6月6日(※日時はすべて現地時間)のロッキーズ戦に先発し、101マイル以上の球を45球も投げたジェーコブ・ミジオロウスキー。昨年インタビューした際、初めて100マイルを記録したときのことを覚えているか?と聞くと、こんな話を教えてくれた。
「グランド・ジャンクション(コロラド州)で行われたジューコ・ワールドシリーズ(コミュニティカレッジの大会)で投げていたときだった。その球場にはセンターに球速を表示する電光掲示板があったけど、二桁までしかなかった」
マイナーでも1Aの球場だと、そういうところがある。
「で、それまで98、99という数字が出ていたのに、突然、“00”という数字が出た。壊れたと思ったけど、それが100マイルだった」
コミュニティカレッジに通っていたミジオロウスキーは、大学3年からポール・スキーンズらを輩出した野球の名門校ルイジアナ州立大へ転校する予定だった。しかし、その大会で注目されると、6月に行われた「ドラフトコンバイン」(MLBのスカウトらの前で、体力測定、実戦形式のスキルを披露するイベント)でも100マイルをマークし、ブリュワーズからドラフト2巡目(全体63位)で指名されることになった。
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ダイキン・パークのマウンドは、プレートの左右と後ろに十分な平らなスペースがなく、すぐに傾斜が始まっているという。ノーワインドアップで投げる大谷はまず、左足を後ろに引いて投球動作を開始する。ただ、十分なフラットスペースがなければ、足を引いたときにバランスを崩しかねない。
そのエピソードは登板当日の試合前、実況のジョー・デイビスが披露したが、先日、デイビスに確認すると、こんなことを教えてくれた。
「あの日の試合前、打撃練習をしているときにドジャースのコーチらが教えてくれたんだ。一応、アストロズ側に改善を要求したけど、直してもらえなかったみたいだね」
デイビスは審判にも確認すると、「開幕前に検査があるから、それをパスしている」と伝えられたそう。しかし、検査後に形状を変更した場合、次の検査はプレーオフの前なので、「変えようと思えば変えられる」という含みのある言い方をされたのだという。
意図的だと思うか?と聞くとデイビスは否定したが、昔は先発投手の希望に合わせて変えることは当たり前だった。
くだんの試合で解説をしていたオーレル・ハーシュハイザーに聞くと、彼も頷いた。
「昔は柔らかかったり、固かったり、いろいろだった。自分は高いマウンドが好きだった」
ドジャー・スタジアムはその昔、高くて固いことで有名だった。
ちなみに規定では、プレートの後ろは22インチ(55.88センチ)、プレートの左右は18インチ(45.7センチ)、フラットスペースが必要となっている。
余談だが、ハーシュハイザーは、1980年代後半が全盛期で、1988年のドジャース優勝にも貢献している。オールドスクールタイプかと思っていたが、ピッチクロック、ピッチコムなど、ここ数年のルール変更を歓迎している。
「3時間以上の試合は長すぎる。2時間半ぐらいがちょうどいい」
でも、ピッチクロックは時間が短すぎて、投手に負担では?と聞くと、こう教えてくれた。
「投手はうまく、休んでいるよ。ピッチコムが壊れた? そんなに簡単に壊れるかな? 解けてもいない紐を結び直したりもしている。ボールの交換を頻繁に要求したり。まあ、その辺は審判も大目に見ている」