日本代表が挑むのは「W杯勝率歴代3位」の雄 データで浮かび上がるライバル3カ国の足跡
実力伯仲の4チームが織りなす戦いは、単なる勝ち点の奪い合いにとどまらない。それは、各国のサッカー史、選手たちの誇り、そしてサポーターの願いが交錯する90分間となるだろう。本稿では、Optaのデータを基に、グループFを構成する4チームを掘り下げていく。
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無冠の帝王、3度の準優勝が物語る悲願
その実力を裏付けるように、オランダのW杯通算勝率は54.5%(55戦30勝、PK戦を除く)を誇る。これは、サッカー王国ブラジル(66.7%)とドイツ(60.7%)に次ぐ歴代3位の記録であり、彼らが一貫して高いパフォーマンスを維持してきたことの証左である。さらに、PK戦を除けば、W杯の直近19試合での敗戦は、2010年大会決勝でスペインに0-1で敗れたわずか1試合のみ。グループステージでの最後の敗戦は、1994年大会のベルギー戦(0-1)まで遡らなければならない。こうした安定感こそが、彼らが常に優勝候補として名前を挙げられる所以である。
この強力なチームを牽引するのが、エースのメンフィス・デパイだ。国際Aマッチでの通算得点55はオランダ代表の歴代最多記録であり、アシスト数35(1978年W杯以降)もまた最多である。大陸予選でも8ゴール4アシストと傑出した活躍を見せ、チームを本大会へと導いた。彼がピッチ上で放つ輝きが、オランダの悲願達成への鍵を握っていることは間違いない。また、指揮を執るロナルド・クーマンにとっては、これが監督として初めてのW杯となる。現役時代に2度の大舞台を経験した名選手が、今度は指揮官として、母国に初の栄冠をもたらすことができるか。その采配に大きな期待が寄せられている。
ベスト8の壁、越えるべきは自らの歴史
2002年、2010年、2018年、そして記憶に新しい2022年大会。日本は4度にわたってベスト16に進出しながら、その先の準々決勝へと駒を進めることができずにいる。W杯史上、ベスト8入りを果たしていない国の中では、日本の出場試合数(25試合)は最多であり、この記録が、彼らの目標の明確さと、それを阻んできた歴史の重さを物語っている。この壁を打ち破ることこそが、日本サッカー界全体の悲願となっているのだ。
その悲願達成に向け、今大会のチームには大きな期待が寄せられている。アジア予選では、不戦勝となった北朝鮮戦を含め、16試合で全体最多となる54得点(1試合平均3.4ゴール)を記録。その圧倒的な攻撃力で、開催国を除けば世界で最も早く本大会出場を決めた。この攻撃陣の中心には、才能豊かな選手たちがいる。久保建英(4ゴール8アシスト)、伊東純也(1ゴール10アシスト)、そして上田綺世(8ゴール2アシスト)の3選手は、いずれもアジア予選で二桁のゴールに直接関与しており、これは同予選に参加した国の中で最多の人数である。彼らが織りなす多彩な攻撃は、世界の強豪を相手にしても十分に通用する可能性を秘めている。
チームを率いるのは、森保一監督。日本代表史上、唯一国際Aマッチを100試合以上指揮し、2大会連続でチームをW杯出場に導いた初の監督でもある。前回大会でベスト16という結果を残した指揮官が、自らが築き上げてきたチームとともに、日本のサッカー史に新たな1ページを刻むことができるか。挑戦の時が迫っている。