週刊MLBレポート2026(毎週木曜日更新)

打撃絶好調の大谷翔平が明かした復調の核心とは? 数字だけでは測れない“細部へのこだわり”の世界

丹羽政善

6月3日(※日時はすべて現地時間)のダイヤモンドバックス戦で、打率を3割に乗せた大谷翔平 【Photo by Christian Petersen/Getty Images】

疑問が残る6回無失点での交代

 七回表、三振してダグアウトに下がりながら大谷翔平は、驚いたような表情をデイブ・ロバーツ監督に向けた。

「えっ、交代なの?」

 実際、そう言ったかどうかは分からないが、大谷は試合後、こう漏らしている。

「できれば、7イニング行きたかったですけど」

 6回を投げて大谷は、2安打、無失点、1四球。球数は89球。2日前は5人もブルペンを使っており、交代は本人も予想していなかったのではないか。しかも、あと1イニング投げれば、規定投球回数に達するという状況でもあった。

 ロバーツ監督は少し前、大谷がサイ・ヤング賞を狙うとしたら、イニング数が問題になる可能性を認めた上で、「大丈夫。必ず、規定投球回数に達するようにする」と話していたが、昨日の交代はその言葉と矛盾する。しかも今日は、休ませると明かしていたのに。

 ロバーツ監督は、「もちろん、(続投させることを)考えた」と話し、「それでも、チームにとってベストな戦術をとる必要がある。6月3日で決まるわけではない。まだ、多くの試合数が残っている」と記者の疑問をかわしたが、これでは9月、登板間隔を詰めるか、6回を終えて100球に達していても、もう1イニング投げさせるケースが出てくるかもしれない。その方が、ポストシーズンを見据えたとき、負担になるのではないか。

 たかが1イニング。されど1イニング。 過去2回の先発と比べて、制球が安定していただけに、どこか腑に落ちない交代だった。

6月3日のダイヤモンドバックス戦、6回を投げ切りガッツポーズを見せる大谷翔平 【Photo by Christian Petersen/Getty Images】

 ちなみに、4回2死までパーフェクト。大谷は「前回よりは良かった。すごく良かったかどうかは、振り返ってみないと分からないですけど」と言いつつも、手応えを感じていたよう。

「動き方の違いかなと。ブルペンから良かった。1週間での調整がしっかりできた」

 具体的にはどんな違いなのか。そこを深掘りしたかったが、この日は試合後、5月14日に休んでから打撃状態が上がっていることが話題になった。

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著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

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