【ティーチングプロ&クラブフィッターが試打】最新やさしいアイアン4モデルを打ち比べ!100切りを目指す人のアイアン選びを解説
そもそも“やさしいアイアン”とは?
石井:小倉さん、そもそもアイアンで「やさしい」とはどういうことなんですか?
小倉:ミスしたときに安定して飛ばしてくれるのが「やさしいアイアン」と考えるのが一般的です。芯を外したり、トップしても、なんとなく狙った距離からの差が出にくいものがやさしいといわれるものだと思います。
ただ、それ以外のやさしさを求める人もいる。例えば右にばかり飛ぶ人は「よりつかまるアイアンがほしい」、球が上がらない人は「球を上げてくれるアイアンがほしい」とか。求めるものによって「やさしい」は変化するので、どう「やさしい」かを、一般的に「やさしいアイアン」とされる4モデルを我々が打って解説していきます。
PING「G440アイアン」を試打
石井:ある意味、小倉さんが一番使わないアイアンですよね(笑)。車でいうオートマとマニュアルで言えば、このモデルは完全にオートマの方ですよね。
小倉:自分にとってやさしい方向に働いてくれるか不安ではあります。自分でやるというよりはクラブに任せる感じですね。
小倉:石井さんが打つと、なんでもやさしそうに見えるな。
石井:よく言われます(笑)。距離はしっかり出ますね。ロフトは僕が使っているモデルと比べて立っているけど、高さが出る。ロフトは立っているが、構造として球を上げる力を持っている。ヘッドの力なんだと思います。
若干ブレードが長めなので、トゥ側が重く感じる人はフェースが開く要素が入るかもしれない。ヘッドが開かないようにスイングすることを意識する必要がある。100切りを目指す人の中には右にミスしやすい人も多いと思うので、そういう意味ではつかまるモデルではないけれど、安定感があるモデルだと思います。
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ダンロップ「ゼクシオ14 アイアン」を試打
石井:やさしいクラブと言えば、ゼクシオの独壇場だったんですよね。2025年も2026年もPINGのG440シリーズがすごく売れて、やさしいという評価を得ていると思うけど、ゼクシオ14もゼクシオらしさがあってやさしい。
小倉:G440シリーズのやさしさとは全然違って、ゼクシオ14はヘッドは大きいけれど小さな力でターンする感じなんです。自分はヘッドターンをやりたい方なので、振っていて抵抗感なくヘッドがくるっと返ってくれるのは扱いやすい。じゃあつかまりすぎるのかというと、自分でつかまえに行かなければつかまり過ぎることはない。そのバランスはゼクシオ14はすばらしい。
ひとつあえて言うならば、軽い。これはパワーの部分なので、重たいクラブを速く振れないのであればゼクシオ14はいいと思うけど、スチールシャフトが入っているモデルもあるので、もう少し重量があった方が打点の位置は安定するのではないかと思います。
石井:スチールシャフトを入れてください(笑)。その辺はカーボンの方がいいというユーザーもいると思います。
小倉:もちろんターゲットはそれぞれですから。
小倉:G440と対極のやさしさなんですよ。
石井:やさしさに対する考え方がメーカーによって全然違う。ヘッドが大きいから安心感もあります。
小倉:ぱっと見ると両方ともヘッドはデカい。でも振った感じのヘッドの挙動が全然違う。
石井:弾く感じはゼクシオ14の方がしますね。
小倉:チタンフェースですからね。チタンフェースで、余計な振動の少ない柔らかい打感はゼクシオ以外では味わえない。
石井:本当にゼクシオらしさ全開。少しグースな感じも、ゼクシオを知っている人からするとこれだよという感じですね。
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テーラーメイド「Qi MAX アイアン」を試打
石井:僕はもともとSIM MAXアイアンやSIM2 MAX OSアイアンなどを褒めまくっていたんです。顔もすごくいいし、打ったらやさしい。
小倉:やさしいアイアンをハイテクで作ることがテーラーメイドはうまい。中空で中にいろんな素材を入れ、番手別設計に、フェース下部の当たりに強い貫通型スピードポケットをずっとつけたり、独自のテクノロジーを満載して、見た目も他のものより小ぶりにする。シャープ感も演出しながら、実際は大型ヘッド並みのやさしさを詰め込んでいるテーラーメイドらしいアイアンですよね。
石井:ネックの軽量化なども昔からやってますしね。
小倉:重心をできるだけ低くして、より球が上がりやすくなる。
小倉:石井さんの腕もあるんですけど、球がどれもねじれないですね。極端にフックとか極端にスライスは、この手のアイアンはどれもない。打ち出した方向にだいたい真っ直ぐ飛んでいきます。
石井:球も上がりやすい。今この流れから来ると小ぶりと感じませんか?
石井:僕は歴代テーラーメイドのセットもののアイアンが好きで、古くはロケットボールズとか(笑)。
小倉:ジェットスピードとか(笑)。ずっと褒めてますものね。
石井:あの形が好きだったんですよ。
小倉:打感も、中にフォームが入っていて衝撃吸収的なものもあるけど、打感は一番ソフトかもしれない。柔らかい打感が好きだったらQi MAXはいいですね。
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ブリヂストン「BX2 HTアイアン」を試打
小倉:これは私も好きなんです(笑)。
石井:実はそのモデルのヘッドを所有していますからね。プロジェクトXをさして持っています。多分日本では少ないと思います(※プロジェクトXはTRUE TEMPER社のハードヒッター向けシャフト)。
むしろこのアイアンは90切りや80切りの人でも全然使えるモデルだと思います。シャフトもカーボンで軽いんですけど、しっかりしているので強めに振ってもつぶれない。ミートのしやすさもあるし、打感もいい。
石井:やさしいモデルでゴルフをしてみようと思って作ったんですけど、想像以上にボールが曲がらない。曲げることはできるけど、ミスヒットしたときに「曲がってしまう」というのが少ない。良くも悪くも目標に向かって「えい」と打つ感じになる。ポジティブに言えばシンプルになる。ネガティブに言うと考えることが減ってくるので、プロゴルファーとしてはダメなんだろうなと思うこともある。
小倉:結構多面ソールになっていたり、凝っているんですよ。
石井:実は実戦的です。
小倉:ソール幅は太いけど、当たるところはソールの先だけだとすると、マッスルバックとか224LBとあまり変わらない感じもする。フィーリングもいいし、たぶんポケットキャビティですよね。ポケットキャビティはどうしても後ろが落ちたり打感が少し抜けた感じになって気持ち悪いものが多いんですけど、これはちゃんと詰まっている感じがする。シャフトが秀逸です。
石井:馬鹿飛びするモデルではないと思うけれど、確実に高さが出て距離を刻める。見るといい顔している。
小倉:大きいんですけど、バランスがいいからあまり大きく見えない。
石井:もちろんこれよりシャープにしたかったら258CBPとか、242CB+とか241につながっていきやすい。自分の上達の過程で、入り口としてここから入っていただければと思います。
小倉:これは完全にシャフト負けのフックだね。
石井:打感はいいと思います。
小倉:BX2 HTアイアンはバランスの良さと言ったらいいんですかね。他のモデルはそれぞれ特徴があってそれぞれ良さがあるアイアンですけど、BX2 HTアイアンはいろんな人に褒められるバランスの良さを感じる。
石井:90切るまではこれでいいと思いますね。
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4モデルを打ち比べた印象
小倉:違うやさしさを持っています。感触的に柔らかいのがいい人はQi MAXアイアン。とにかく曲がらないものがいい人はG440 アイアン。軽い力でつかまえてくれるのがいい人はゼクシオ14 アイアン。バランスがよくて長く使えるのはBX2 HT アイアン。それくらい味付けが違うわけです。
石井:球が上がりやすかったり、ミスヒットに強かったり、つかまってくれたりという部分はそれぞれのモデルに感じるけど、同じやさしさという目的に対してトライする仕方が違う。どれを選ぶかは、それぞれを打ち比べながら自分にちょうどいい味付け、好み、みたいなものを選べるといいんじゃないかと思います。
小倉:ぜひ自分が求める一番のやさしいアイアンを探していただけたらと思います。
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