大谷翔平がサイ・ヤング賞?山本由伸とタイトルを争うか? 田口壮が日本人プレーヤーの今後を◯か✕か大予想【投手編】
ファンの間でも評価が分かれるテーマに対し、「△なし」の○か×で回答。打撃、守備、走塁、そしてベンチワークまで知り尽くす田口氏は日本人選手たちの今季をどう見ているのか。後編の投手編では、独自の視点から、その現在地と未来を占ってもらった。
※文中の選手の成績は日本時間5月28日時点
ドジャース・大谷翔平がサイ・ヤング賞を獲得する
――昨季、ピッチャーとして本格的に復帰した大谷翔平投手が、今季は開幕から圧倒的な数字を残しています。取材日時点で8試合に登板し、4勝2敗、防御率0.73。日本人初のサイ・ヤング賞受賞なるでしょうか。
今の状態が続くのであれば、十分に可能性はあります。本当に「圧倒」という言葉が似合っていますね。スピード自体は昨年とほとんど変わっていませんが、ピッチングの組み立てがうまく、相手打者をかなり研究している様子が見て取れます。
――サイ・ヤング賞を獲るためのカギはどこにありますか。
メジャーリーグの場合、勝ち星はほぼ関係なく、防御率や三振などピッチングの内容を見られます。大谷投手にとって、高いハードルとなるのがイニング数です。今のままのペースで投げていると、規定投球回をクリアできるかギリギリのラインで、そこを超えない限りはサイ・ヤング賞もないでしょう。ドジャースはプレーオフに出てからが勝負なので、シーズン中に大谷投手の登板間隔を詰めることはないと思います。ナ・リーグの先発陣は、ジェーコブ・ミジオロウスキー投手(ブルワーズ)、クリストフェル・サンチェス投手(フィリーズ)、ポール・スキーンズ投手(パイレーツ)ら、ライバルが多く、200イニングを超えてくる可能性もあります。
ドジャース・山本由伸が投手タイトルを獲得する
――ドジャース3年目を迎えた山本由伸投手。初の投手タイトルを獲得できるでしょうか。
サイ・ヤング賞では、大谷翔平投手のライバルになるのは間違いありません。ただ、さきほど大谷投手の質問項目を「〇」にしたので……、最多勝、または防御率のタイトルに期待をしたいと思います。ドジャースの打線(の調子)が上がってくれば、おのずと勝ち星も増えていくはずです。
――山本投手のすごさはどこにあると感じますか。
序盤に失点したとしても、そこから修正できる対応力を持っていることです。大崩れしない安定感があり、チームに「勝つチャンス」を与えることができる。昨年のプレーオフの疲れは当然あると思いますが、しっかりと結果を出しているのはさすがですね。
ドジャース・佐々木朗希が日米通じて初の規定投球回に到達する
――復調気配が見える佐々木朗希投手ですが、日米通じて初の規定投球回到達となるでしょうか。
「〇」です。テレビで見ていてもわかりますが、ここのところ、顔つきが明らかに良くなっています。もともと、ピッチングの状態が表情に出やすいタイプですが、ベンチでチームメイトやコーチと話す姿を見ても、かなり前向きな感じが伝わってきます。そろそろ、心配がないところまで上がってきているのではないでしょうか。
――ピッチングに、どんな成長が見えますか。
基本的にはストレートとフォークが主体ですが、そこにスライダーが加わり、ピッチングの幅が広がり始めています。ピッチャーとしては、MLBの中でもトップクラスの潜在能力を持っているのは間違いありません。ゆくゆくは、大谷投手、山本投手、佐々木投手の3人でサイ・ヤング賞を争う日が来るかもしれません。