どうなる?2026年MLB開幕1カ月診断

村上宗隆の新人王は?大谷翔平の本塁打数は? 田口壮が日本人プレーヤーの今後を◯か✕か大予想【野手編】

大利実

MLBでの自身の経験を交えて、田口氏は日本人野手たちの現状について語ってくれた 【撮影:スリーライト】

 2026年のMLBが開幕して約2カ月。日本人MLBプレーヤーたちの、それぞれの現在地や課題、そして進化の輪郭が見え始めてきた。そこで今回は、現役時代に日米で活躍し、セントルイス・カージナルスとフィラデルフィア・フィリーズでワールドシリーズ制覇を二度経験した田口壮氏に直球質問をぶつけた。

 ファンの間でも評価が分かれるテーマに対し、「△なし」の○か×で回答。打撃、守備、走塁、そしてベンチワークまで知り尽くす田口氏は日本人プレーヤーたちの今季をどう見ているのか。前編の野手編では、独自の視点から、その現在地と未来を占ってもらった。
※文中の選手の成績は日本時間5月27日時点

ドジャース・大谷翔平が打撃不振に苦しみながらも、40-40を達成する

昨年50-50を達成した大谷翔平。今年はどこまで数字を伸ばせるか 【Photo by Katelyn Mulcahy/Getty Images】

田口氏の予想「×」

――ここまで54試合で8本塁打6盗塁の大谷翔平選手。例年に比べると静かなシーズン序盤ですが、ここから巻き返して、40-40の達成はあるでしょうか。


 40本塁打はいけるでしょうが、ピッチャーをやりながらの40盗塁は難しいと思います。コンディションが最優先になるので、ドジャースのベンチとしても盗塁のサインはそれほど出さないのではないでしょうか。

――40本塁打はクリアできると。

 いけると思います。今年はまだ量産体制に入っていませんが、その理由のひとつとして感じるのはスイング軌道です。テイクバックで、キャッチャーサイドに引く動きが少し浅くなっている気がします。「遅れている」という表現でもいいかもしれません。好調時はキャッチャー側からバットスイングが行われていますが、今はその軌道に入る時間が短く、ボールとバットがうまく正面衝突できていないように感じます。このあたりの微調整がカギになるのではないでしょうか。

――どんな打球が増えてくれば、「状態が上がっている」と判断できるでしょうか。

 逆方向への大きなホームランですね。5月12日(※日時はすべて現地時間)に第7号を左中間に打ちましたが、本来の彼のスイングであれば中段にまで放り込んでいるはずです。状態が少しずつ上向いているのはたしかなので、一気にホームランが増える可能性は十分にあります。

カブス・鈴木誠也が2年連続で30本塁打以上を打つ

昨年、MLBで初めて30本塁打超えを達成した鈴木誠也。今年も順調に本塁打数を積み上げている 【Photo by Lawrence Brown/MLB Photos via Getty Images】

田口氏の予想「〇」

――現在、41試合で7本塁打の鈴木誠也選手。2022年に渡米してから、14本、20本、21本、32本と、着実に数字が増えています。今季、2年連続で30本塁打達成となるでしょうか。


 「〇」です。大前提として、ホームランを打てる能力を持っていることと、昨年中盤に少し状態が落ちたことが、彼の中に大きな経験として残っているはずです。WBCのケガでシーズン序盤は出遅れましたが、昨年の経験を生かして、今年は1年通しての調整がうまくいくように思います。

――MLBでもこれだけ打てるのは、バッターとして何が優れているのでしょうか。

 もともとの身体能力の高さに加えて、さまざまなピッチャーと対戦することで、対応能力が上がってきています。試合を見ていると、打ちたい球をあえて投げさせているときや、ウイニングショットに狙いを絞っているときがあります。年々、進化しているのは間違いありません。

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著者プロフィール

1977年生まれ、横浜市出身。大学卒業後、スポーツライター事務所を経て独立。中学軟式野球、高校野球を中心に取材・執筆。著書に『高校野球界の監督がここまで明かす! 走塁技術の極意』『中学野球部の教科書』(カンゼン)、構成本に『仙台育英 日本一からの招待』(須江航著/カンゼン)などがある。現在ベースボール専門メディアFull-Count(https://full-count.jp/)で、神奈川の高校野球にまつわるコラムを随時執筆中。

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