CS歴代最強はどのチームか…元日本代表ら識者3名が選ぶTOP5
第2位:2021-22 宇都宮ブレックス
#0 田臥勇太 PG
#6 比江島慎 SG
#7 テーブス海 PG
#9 遠藤祐亮 PG/SG
#10 竹内公輔 C/PF
#11 荒谷裕秀 SF
#13 ブランドン・ジャワト SF
#13 渡邉裕規 PG
#18 鵤誠司 PG
#20 チェイス・フィーラー PF
#31 喜多川修平 SF
#40 ジョシュ・スコット C/PF
#42 アイザック・フォトゥ PF
HC/安齋竜三
第2位に選ばれたのは、2021-22シーズンの宇都宮ブレックスだ。ワイルドカードからの出場ながら、CSで怒涛の快進撃を見せ、盤石のチーム力に加え、圧倒的な「勢い」で王座を奪還した。
このシーズンの宇都宮は、強固なディフェンスとチーム力という従来の武器に加え、大舞台で予想を凌駕するパフォーマンスを発揮する選手たちの存在が際立っていた。絶対的エース・比江島慎のパフォーマンスは言うまでもないが、中でもベンチスタートながらチェイス・フィーラーの活躍は目覚ましく、チームに爆発的なエネルギーをもたらした。
石崎氏は「初年度に優勝した時の勢いみたいなものを強く感じた。メンツの良さはもちろんあるけれど、この時のCSのフィーラーが本当に凄かった」と舌を巻く。「よくわからないプットバックを決めてきたりして、あれこそ本当に神がかった何かが乗り移ったみたいなパフォーマンスがあった」と、数字以上のインパクトを残したプレーを称賛した。短期決戦であるCSにおいて、チーム全体が完全にゾーンに入り、何かに導かれるように勝ち進んでいく。そんなスポーツの持つ爆発力や熱量を体現したのが、このシーズンの宇都宮だったと言えよう。
第1位:2018-19 アルバルク東京
#1 小島元基 PG
#2 齋藤拓実 PG
#3 安藤誓哉 PG
#6 馬場雄大 SF
#7 正中岳城 SG
#10 ザック・バランスキー SF/PF
#13 菊地祥平 SF
#15 竹内譲次 PF/C
#24 田中大貴 SG
#31 ジャワッド・ウィリアムズ PF
#32 シェーファーアヴィ幸樹 SF/PF
#51 ミルコ・ビエリツァ PF
#53 アレックス・カーク C
HC/ルカ・パヴィチェヴィッチ
歴代最強チーム第1位にピックアップしたのが、2018-19シーズンのアルバルク東京だ。前年度の王者として全チームから標的にされる中、そのプレッシャーを跳ね返し、Bリーグ史上唯一となる連覇を成し遂げた。
初優勝を果たした2017-18シーズンも圧倒的だったが、識者たちはマークが厳しくなった中で勝ち切ったこのシーズンをより高く評価した。大島氏は「相手のチームが『絶対にこいつらには負けない』と標的にしてくるモードの中で勝ちきった、18-19シーズンの方が価値はあるのではないか」と評価した。ルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチ体制が2シーズン目となり、完成度も確実に上がっていたとも言える。
石崎氏も、当時のチームが放っていた特異なオーラについて「みんながルカ(・パヴィチェヴィッチ)ヘッドコーチのシステムチックなバスケを強く意識し、『絶対に打ち破ろう』と挑んできていたシーズンでした。それでも勝ってくるという、人の心を煽るような求心力や影響力が印象的だった」と振り返る。戦術の完成度、個の能力、そして何より王者のメンタリティ。すべてにおいて隙のなかったこのチームこそ、歴代最強の称号にふさわしい。
また、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、翌2019-20シーズンはシーズンが途中で打ち切りとなり、CSは開催されなかったが、32勝9敗の成績で東地区を制している。実はこの地区優勝はA東京にとって、これが最初であり、その後も達成されていない。2018-19シーズンからロスターに変更はあったものの、安藤誓哉や田中大貴、アレックス・カークといったコアメンバーは健在であっただけに、“たら・れば”ではあるが、CSが行われていたらどうなったのか? 想像力を膨らませてくれる夢のチームだったと言えるだろう。
番外編:いよいよ頂上決戦! 今季のCSファイナルを戦う長崎ヴェルカと琉球ゴールデンキングス
長崎の最大の武器は、その圧倒的な攻撃力とスピーディーな展開だ。朴氏が「破壊力もすごいですしスピーディー」と評するように、そのインパクトは一目で伝わる。特にイヒョンジュンについては、石崎氏曰く、シュートチェックが「届かない」と脱帽し、大島氏も「一瞬ヘルプに10センチ間違えただけで打たれてしまう」と驚嘆するほどの決定力を誇る。さらに、司令塔の熊谷航が要所で3ポイントシュートを決めるなど活躍し、各ポジションに穴がアナがない印象だ。
一方、対戦相手となる琉球は、これで5年連続のファイナル進出という偉業を成し遂げた。その盤石な強さについて、朴氏は「アレックス・カークもいるじゃないですか。だいぶフィットしてきましたよね。3ビッグでも整理されてきた感じがします」と語り、「カーク選手がやっぱり腰の故障から復活して、本当に今また2回目の全盛期が来てるぐらい」とインサイド陣の脅威を強調する。長崎にとって、琉球のような強力なビッグマンがいるチームとどう戦うかが大きな鍵となる。
また、今回のファイナルは琉球にとって特別な意味を持つ舞台でもある。来シーズンからの「B.革新」スタートを控え、現行のレギュレーションとしては今回が最後のファイナルとなるからだ。2016年のBリーグ歴史的開幕戦を戦った琉球が、10年という一つの区切りのフィナーレを飾る舞台に勝ち上がってきたことは、非常に感慨深い。まさにBリーグ10年の歴史の中で、最初と最後を戦うクラブとなった。
戦術面では、両チームともに最新トレンドである「ハンドラー化」を体現している。石崎氏が「ハンドラーができるウィングの価値が上がっている」「ハンドラーもできるビッグマンに運ばせた方が効率いい」と語ると、大島氏も「ファイナルまさにそういうチーム同士の対戦ですよね」と頂上決戦への期待を寄せた。
過去の最強チームが証明してきた通り、ファイナルという極限の舞台で見せるパフォーマンスこそが、後世の評価を決定づける。長崎と琉球の両チームが、将来的に「歴代最強」の議論に名を連ねるような、圧倒的な戦いぶりを見せてくれることに期待したい。