選ぶのが難しいからこそ差がつく!識者3名がアイアンのセッティングとエース選びを語る

スポナビGolf

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ドライバーと違い、アイアン選びは「やさしさ」の定義が人によって大きく異なります。どんな弾道を求めるか、クラブに何を助けてもらいたいか次第で、最適なモデルはまったく変わります。ゴルフライターの鶴原弘高さん、クラブフィッターの小倉勇人さん、ティーチングプロの石井良介さんの3名が、それぞれのエースアイアンとその選び方について語り合っていただきました。

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小倉さんのエースアイアン:マスダゴルフ「ファストマッスル(FM1)」/三浦技研「CB-302」

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小倉:スポナビGolfで最初にセッティングを紹介してから、基本的に6年間ずっと同じアイアンです。マスダゴルフのファストマッスル(FM1)で、銅メッキ粗研磨仕上げにして使っています。ずっと使っている理由は操作したいというところと、打感・顔・構えやすさです。特にネック付近が堅ろうに作られていて、ここの受けが強いのがめちゃめちゃ好みで、これを上回るものにまだ出会えていません。

鶴原:ここが出てないとフェース側が遠くに見えちゃうんです。手元の近くで打てる感覚はここが出ていた方がいいのは分かります。

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小倉:マッスルバックは芯を外したときにキャビティより飛ばないんですよ。飛ばないということは手前に落ちてコース内に残ってくれることが多い。やりたいことを思い切ってやれる分、ミスしたときも被害が少ないので、スコアメイクしやすいという考え方です。自分がやりたいことをやるときに阻害しないクラブが自分にとっていいクラブで、ミスったらミスったなりにコースにいてくれればいい。

セカンドセットとして三浦技研のCB-302も同じシャフト・同じ長さ・同じロフトで揃えていますが、スコアが出るのはファストマッスルの方です。

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鶴原さんのエースアイアン:タイトリスト「T100」(2025年モデル)

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鶴原:ずっとアイアンはタイトリストで、AP2を使い出してから後継モデルのT100に移ってこのシリーズから変える気がしないんです。試打はいろんなメーカーのものをほとんどしていて、ミスに強いモデルややさしいモデルは他にもたくさんある。でも変えないんですよ。

小倉:1つのブランドでモデルチェンジしたものをそのまま受け入れていくんですね。

鶴原:AP2からT100になって代を重ねるごとに少しずつシャープになってきているんですが、ちょっとずつだから気がついていない(笑)。アイアンを変えてヘッドの大きさや打感・飛距離・つかまりが変わると自分のゴルフがどこか分からなくなる。唯一モデルは変わっているけど、ほとんど気づかないくらいの性能差しか出てきていないから使い続けられる。他のクラブを変えてもアイアンだけは自分にとって変えてはいけないもので、ここを変えるとおそらくどうしていいか分からなくなる。自分のゴルフの基準なんですよ。

小倉:自分も腑に落ちます。ゴルフは体調によって必ず変化する。それに対して現在の自分のポジションを分からせてくれるものを求めているという意味では考え方として一緒ですね。

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石井さんのエースアイアン:三浦技研「TC-101」

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石井:いろんなものを試打する仕事柄、戻れる定点が必要なんです。それが三浦技研のTC-101で、このクラブを基準に据えて3〜4年になります。昨年お亡くなりになった三浦会長に削っていただいたもので、「これから試打の仕事もたくさんあると思うけど、基準となるクラブとして大事にしてね」という言葉もいただきました。

打感がいいし、フックやドローに操ろうとしたときにちゃんと反応してくれる。距離もちゃんと出てくれる。飛び系や打感が特徴的なモデルをいろいろ使っていると感覚が麻痺してくることもあるので、TC-101に戻ることで自分のポジションを確認しています。練習のときはこれを使っていることが多い。ある意味、真のエースです。

小倉:3人の共通点として、アイアンは自分を試すための道具という位置づけになっていますね。

鶴原:皆さんはスコアをよくしたいということが1番多いと思うんですが、我々はあまりそこを求めていない。だからといってやさしいアイアンにするかといったらしないし。ただ、ゴルフを始めて間もないとか、スコアが伸びそうな方にとってはやさしくて飛ぶアイアンに変えるだけでゲームチェンジャーになってくれる。

自分に合うアイアンを見つけるために

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小倉:すごく端的に言ってしまえば、「自分にどう助けてほしいか」だと思います。「やさしさ」の定義は人それぞれ違うので、クラブに何をしてほしいのかを明確にすると選ぶ方向が見えてくる。自分がやりたいことをやれるクラブが自分にとってのやさしいクラブですから。

石井:道具を変えることのメリットは確かにある。ただ、変えたことによるデメリットもよく分かっている3人だと思う。どこかに自分の基準みたいなものを持っていないと、何がよくなったのか分からなくなる。7番アイアンで何ヤード打つゴルフをしたいかによって選び方が変わってくるし、今のクラブでは打てないなら打てるクラブを選ぶのか、それを受け入れてゴルフをするのかで方向性は変わってきます。

鶴原:自分がどうなんだということに置き換えて考えてもらえればいいなと思う。

小倉:自分がどういったゴルファーになりたいか、クラブにどう助けてもらいたいかを明確にすることが、エースアイアンを見つける一つのポイントではないかというのが今回の結論です。

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著者プロフィール

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