8強そろった世界卓球は中国に“異変” 日本男子はドイツにリベンジなるか、女子のカギ握るオーダー戦略
第1回大会から開催100周年を記念して行われている今大会は例年とは異なる独自の試合方式を採用。まずは世界チームランキング上位7チームと開催地・イングランドによって争われるステージ1A、それ以外の出場チームによって争われるステージ1Bに分かれて試合を実施。その後、ステージ1A出場チームとステージ1Bを勝ち抜いた24チームがステージ2で優勝をかけて戦っている。
男子はスウェーデンとフランスがステージ1Aから全勝で準々決勝へ
まず、ステージ1Aから全勝をキープしているのがスウェーデンとフランスの2チーム。スウェーデンはステージ1Aで中国を破り、グループ1を1位通過。ステージ1Aの試合ではエースのモーレゴードを主に3番で起用し、体力を温存できたのも大きい。また、中国戦で起用した5番手のラーネフールが大金星をあげるなど、チームとしての勢いも感じさせる。とはいえ、準々決勝の対戦相手であるチャイニーズ・タイペイも侮れない。エースの林昀儒を筆頭に当たり出したら止まらない爆発力がチームカラー。決勝トーナメント2回戦でスウェーデンをノックアウトした前回大会の再来を狙っている。
フランスはグループ1A・グループ2で日本、ドイツを破って第2シードを確保。前回大会でチームを準優勝に導いたルブラン兄弟とゴーズィに加え、今大会では18歳のコトンがブレイク中。世界選手権デビューとなったステージ1Aの日本戦で戸上隼輔を破ると、ステージ2でも起用されて連勝。白星を重ねるごとに自信を深めている印象で、今大会のシンデレラボーイとなる可能性もある。そのフランスとベスト4進出をかけて対戦するのはブラジル。昨年の世界選手権個人戦で男子シングルス準優勝に輝いた絶対的エースのカルデラノがチームを支える。2番手以降は力が落ちる印象だが、南米勢初となる世界選手権団体戦でのメダル獲得へ燃える。
日本男子は4強入りをかけてドイツと再戦。12連覇を狙う中国は苦戦が続く
準々決勝で日本と対戦するのはドイツだが、ステージ1Aでは5番ラストまでもつれた末に敗れている相手。ドイツは戦力的に穴がなく、準決勝進出をかけた再戦でも接戦が予想される。日本としてはステージ1Aでの対戦で2勝を献上したチウ・ダンをどう止めるかが鍵となりそうだ。ここまでは張本、松島、戸上とメンバーを固定して戦っているが、この先もオーダー変更の可能性は低いか。準々決勝以降の対戦チームとの戦力は同等、もしくは格上だけに、再スタートのつもりで思い切ってぶつかって勝ちにいくほかない。
そして今大会、不名誉な形で注目を集めているのが中国だ。韓国とのステージ1A第2戦ではエースの王楚欽を温存した結果、世界選手権団体戦で2000年大会決勝以来26年ぶりとなる敗北。続くスウェーデンとの第3戦はベストメンバーを並べながら2番手の林詩棟が2失点を喫して2-3で敗れ、グループ1を屈辱の3位通過となった。さらにルーマニアとのステージ2・2回戦でも梁靖崑が失点と、これまででは想像できないような精細を欠いた試合が続く。
準々決勝ではステージ1Aで敗れた韓国との再戦となる中国。ステージ1Aでの対戦ではオーダーを外れた韓国のエース・張禹珍も確実に出場してくるはずだけに、プレッシャーはさらに大きくなる。次期エース候補の林詩棟、経験豊富な梁靖崑の調子が上がらないとはいえ、王楚欽以外に確実に勝利を計算できる選手がいない中で一度韓国戦で敗れている周啓豪、ここまで出番のない向鵬を起用することは想像しにくい。韓国戦を乗り切ったとしても準決勝ではフランスと対戦する可能性が高く、12連覇を目指す絶対王者の前には厳しい道のりが待ち構えている。