バルサがエル・クラシコで連覇達成へ 宿敵R・マドリーに大差をつけたロマンティシズムと戦略的補強
若い世代にも浸透したエトー作のチャント
第34節終了現在、バルサは勝ち点88を獲得し、2位レアル・マドリーに11ポイントの大差をつけて首位を独走している。この週末に行われる第35節は、その宿敵をホームに迎えるエル・クラシコだ。
仮にここでR・マドリーが勝利して勝ち点差が8に縮まり、さらに残り3節でR・マドリーが全勝、バルサが全敗となった場合、数字上は逆転優勝のシナリオが成立する。ただし、AIの解析によれば、その可能性はわずか2パーセント。バルサはエル・クラシコに勝たずとも引き分けさえすれば優勝が決まるのだ。
新装なったSpotifyカンプノウで初めて開催されるエル・クラシコで、永遠のライバルの目の前で優勝を決めたとなれば、それはバルサ史を華やかに彩る歴史の1ページとなるだろう。スタジアムには「Madrid, cabrón! Saluda al campeón!」と叫ぶ6万2000人の声が響き渡るに違いない。
「マドリード、クソ野郎、チャンピオンにあいさつしろ!」という意味の、この歴史的なチャントが生まれたのは、もう20年も前のことだ。2005-06シーズンにバルサがリーグ優勝を果たした際、祝勝会でマイクを渡された当時のエースストライカー、サミュエル・エトーが口にしたフレーズである。
このシーズン、エトーは34試合に出場して26ゴール(7アシスト)をマークし、得点王に輝いている。R・マドリーのカンテラに在籍していた若き日に、クラブ首脳陣に評価されなかった悔しさもあったのだろう。感情に任せて刺激的な言葉を吐いた当時24歳のエトーは、のちに公式の場で謝罪するハメになるのだが、そうした経緯も知らない若い世代の間にも、すっかりこのチャントは浸透している。
反発を招いたエムバペの一足早いバカンス
すでにスペイン国王杯とチャンピオンズリーグのタイトルを逃し、昨季に続いて無冠に終わる可能性が限りなく高いR・マドリーにとって、そのプライドを守る最後の砦が、「エル・クラシコでバルサに優勝を決めさせない」ことだからだ。
宿敵が優勝トロフィーを掲げるシーンを、眼前で見せつけられる。これ以上の屈辱もないだろう。それを回避するため、なりふり構わず立ち向かってくるに違いない。
ただ一方で、現在のR・マドリーが勝利へのモチベーションを喚起するのも、容易なことではない。先週末、負ければバルサに優勝をプレゼントする可能性があった第34節エスパニョール戦で、彼らはヴィニシウス・ジュニオールの2ゴールで2-0の勝利を収め、辛くも当座の危機を脱している。
しかしその間、負傷でチームを離れていたキリアン・エムバペは、女性を伴い、イタリアやフランスを周遊。一足早いバカンスを楽しんでいた。
その件について問われたアルバロ・アルベロア監督は、「各選手は、個々の自由時間に己が適宜と思うように時間を使うものだ」とコメントするにとどめた。ちなみに指揮官は、エムバペが今回のエル・クラシコでプレーする可能性も、完全には否定しなかった。