バドミントンが「15点制」に変更 ロス五輪出場争いで問われる対応力

平野貴也

国際大会は、2027年1月より「21点×3ゲーム」から「15点×3ゲーム」に変更される 【写真提供:世界バドミントン連盟】

 バドミントンのロス五輪出場権争いは、潮目が変わるかもしれない。世界バドミントン連盟(BWF)は、2026年4月25日にデンマークのホーセンスで総会を行い、21点3ゲーム制から15点3ゲーム制への変更を可決した。27年1月4日から採用される。27年5月からは、28年ロサンゼルス五輪の出場権獲得レース。選手は、約1年での対応を迫られる。

日本は変更に賛成票「選手のコンディションを大事に考えた」

 BWF総会では、影響力に応じて異なる投票数を持つ120カ国による241票のうち、82.16%の198票が賛成となり、承認条件である3分の2以上を満たした。最大枠の5票を持つ日本も賛成に投票。日本時間26日に現地でオンライン取材に応じた、日本バドミントン協会の大野淳事務局長は、以下のように説明した。

「(総会前に国内で)かなり議論を重ねた。27年からワールドツアーが新しいサイクルに入り、日程と大会数がかなり増える。BWFワールドツアースーパー1000に関しては日数も(6日間から11日間に)長くなる。選手のコンディションを大事に考えた。運営面でも人手不足、審判不足の問題もある中、効率化も図っていけるだろう。試合運営の点も考慮した。(国内では)3月の中学生の全国大会でも導入し、試合のテンポを確認した。大きな混乱はなく、手ごたえも感じた。(競技の魅力については)見る人にとっては、テンポがよく、見る時間としても(短縮化され)適度になっていくのではないかと、BWFと同じ考え方を持っている」

 選手へのヒアリングがどの程度なされたかは定かでないが、戦略強化本部の意見を聞いた上での決定と明かした。

来季の日本代表選考に影響、全日本総合でも15点制導入の可能性

 国際大会での15点制採用が正式に決まり、日本のトップ選手が参加する国内大会でも適用していく方針。日本代表の選考基準にも、15点制への適正能力が判断材料に加わる見込みだ。

 大野事務局長は「1点の重みが大きくなる。試合の入り方、勝負強さがより重要になってくるところに注目している。特に、長いラリーで流れを作る選手にとっては(持ち味を)発揮できる時間が、総体的に短くなる可能性がある。短い展開で得点をどう作るかの力が求められるだろう。国内大会をなるべく早く、15点制に合わせる。対象大会はまだ決まっていないが、強化方針、選手の選び方も含めて、国際ルールの変更に対して、国内でも一貫した運用を整えることが重要と考えている」と話した。

 国内最高峰の団体戦S/Jリーグは、10月開幕の26-27年シーズンからの導入を検討中。27年の日本代表を決める全日本総合選手権(26年12月、東京)での導入も「当然、検討することになる」(大野事務局長)とした。

 ただし、21点制で行われた前回大会のベスト8は、すでに本戦出場権を持っており、5月には日本ランキングサーキット(大会後の日本ランキング8位以上は、全日本総合の本戦出場権を獲得)も控える。予選を兼ねる大会を15点制に統一することはできない。9月の全日本社会人選手権や、8月のインターハイ(全国高校総体)などの学生大会も予選を兼ねる。全国中学校大会など事前から協議され、各都道府県大会で導入されている大会もあるが、急な変更になれば、混乱を招きかねない。

 大野事務局長は「混乱なく、競技に集中できるように適用していきたい」と話したが、いつから、どの大会で採用するのかは、注意が必要だ。

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著者プロフィール

1979年生まれ。東京都出身。専修大学卒業後、スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集記者を経て2008年からフリーライターとなる。主に育成年代のサッカーを取材。2009年からJリーグの大宮アルディージャでオフィシャルライターを務めている。

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