前回覇者の「保険のかけ方」難しくしたものとは…国内ツアーの"飛ばし屋"にも好機?シェブロン選手権 初日レビュー
今年から米男子ツアーのテキサスチルドレンズヒューストンオープンと同じ会場での開催。難コースに多くの選手が苦戦する中で、15人が出場する日本勢に勝機はあるのか。
U-NEXTの独占ライブ配信で解説を務める原江里菜プロに聞いた。
「外してはいけない場所」とどう向き合うか。順位を分けたもの
いわゆる砲台グリーン(※)で、周囲に「外してはいけない場所」がはっきりとある。
(※周囲のフェアウェーやラフより一段高くつくられ、大砲の台座のように見えるグリーン)
出場している選手たちには、コースを知れば知るほどグリーンが小さく見える、というような感覚があるんじゃないかと思います。
まずは純粋に、ショットの調子がある程度良くないと難しいんじゃないかなと思います。
常に100点のショットができなくてもいいんですけど、自分が「しない」と決めたミスが出ない、最低限の自分のコンディションの良さは求められているかなとは思います。
たとえば、4位につけた吉田優利選手は、そこがうまくいっていました。
外してはいけないほうに外したホールでも、かなり難しいアプローチを寄せていたんですよね。
彼女はそこの技術がかなり高い。このコースでのゴルフを組み立てる上で、かなりプラスに働いていたように思います。
逆に古江彩佳選手などは、終始ショットが良かったけど、外してはいけないところに外した場面がことごとくボギーやダブルボギーにつながってしまいました。
ショットの外し方自体も、グリーン周辺に落下したボールが、かなり不規則なはね方をした、というような不運なものもありました。
このラウンドを自分で振り返ってみても、おそらく「そんなに悪くなかったのに…」ということになるんじゃないかと思います。
「保険のかけ方」難しくしたのは…前回覇者の初日
思いどおりにいかないプレーに対して、気持ちの整理が難しいところもあったかもしれません。でも、後半すぐに立て続けにバーディーを挙げて取り返すあたりはさすがでした。
いいパットが決まりだして、すごくのびのびとプレーしている印象だったので、明日以降は期待できるかなと。
ショット自体は前半から悪い感じではなかったですし。
西郷選手はラウンド後「フェアウェーが水を含んでいて、着弾するとボールに泥がついてその後のショットに影響があった」というような旨のコメントをしていました。
確かにその影響は、このコースのグリーン周りを考えるととても大きかったとは思います。
これを計算に入れて「外してはいけない方向」とは逆に打ち出すわけですが、泥による曲がり幅はなかなか読めないので、結果として逆方向に大きく外れる可能性が出てきます。
そして、グリーンの起伏が大きいので、行っちゃいけないほうから逆方向に逃げた選手にも不利は生じます。
例えば17番ホールのミドルなどは、グリーン右は池なので避けたいのですが、西郷選手のように泥の影響を考えて左に外しても、池に向かって下り傾斜のかなり難しいアプローチが残る。
ラウンド後に言及するところをみると、今日の西郷選手にはそういう「保険のかけ方が難しい状況」が多くあったのかなと。