次代を担うルーキーたちの現在地と未来

人気解説者が推す2026年ゴルフ界期待のルーキー 筆頭は女子プロテストを一発トップ合格の18歳

構成:YOJI-GEN

昨年の女子プロテストにトップ合格した伊藤愛華。ツアー1年目はここまで苦戦しているものの、まだシーズンは始まったばかりであり、今後の活躍に期待したい 【写真は共同】

 3月に女子、4月に男子の国内ツアーがスタートしたプロゴルフ界には、期待のルーキーが少なくない。人気解説者のタケ小山氏に専門家の目で特に楽しみな新人を挙げてもらい、各選手の特長などを解説していただいた。

物怖じしない、思い切りの良さが試合で出ている

 まず、女子では伊藤愛華を挙げます。2007年生まれですから、まだ18歳。つまり彼女はプロテストを1回で通っているんです。

 女子プロテストと言えば、合格率約3パーセントとされる超難関。それを1回で通過するのは至難の業です。女子ツアーのメルセデス・ランキング(4月22日時点)上位者の最終プロテスト受験回数と何位合格だったかを見ていくと、1位の佐久間朱莉は1回(1位)、2位の菅楓華は1回(5位タイ)、3位の高橋彩華は2回(19位)、4位の永井花奈は1回(1位)、5位の小林光希は3回(12位)、6位の神谷そらは2回(1位)というように、超難関だが、やはり実力者は通る。しかも多くは上位でということが分かります。ですから、2025年プロテストをストレートで、しかもトップ合格した伊藤が注目なのは言わずもがな。

 今季の伊藤の戦いぶりを見ていくと、KKT杯バンテリンレディス(4月17~19日)まで6試合に出場し、予選落ち5回と苦戦しています。しかし、注目してほしいのは唯一予選通過し、36位タイとなった試合がヤマハレディースオープン葛城であること。舞台は葛城ゴルフ倶楽部山名コースで、女子ツアー開催コースのなかでも屈指の難コース。このタフなコースを攻略し予選を通ったことは大きい。

 プロテストを1位で通過すると、逆に“ゆるみ”が出るケースもありますが、伊藤にはそれを感じません。ルーキーらしく、物怖じしない、思い切りの良さが4月までの試合で出ている。今後に注目です。

身長もあり将来アメリカでもやれるポテンシャルを秘める

倉林紅は2005年生まれの20歳。プロテスト合格から間もない昨年12月のQTでは、見事に1位通過を果たした 【写真は共同】

 2人目に挙げるのは倉林紅。最終プロテスト受験は2回(4位)ですが、彼女の特筆すべき点はQT(クォリファイングトーナメント)の順位です。

 QTとは翌年度の出場資格をかけたトーナメント。プロテストに合格すれば次の年からレギュラーの試合に出られるわけではありません。ルーキーだけでなくシード権のないベテランたちもQTには参加し、出場権を懸けた熾烈な争いを繰り広げます。倉林はこのQTを1位で通過しており、実力者であることは紛れもありません。

 164センチと比較的高身長なのも彼女のメリット。身長は飛距離に直結しますし、高い球が出しやすい。例えばアメリカのトーナメントのようにタフなピンポジションのとき、高い球を落として攻められるかはカギになります。背が低いと、どうしてもクラブを緩やかに入れる払い打ちが主流になりますが、それだと低い球で攻めることになる。高い球を落としてキュッと止めることができれば、勝機は広がります。倉林が将来アメリカに行くかはわかりませんが、ポテンシャルは十分でしょう。

 また、伊藤は埼玉栄高校、倉林は東北高校出身。いずれも多数のプロを輩出しているゴルフの名門校です。すでにツアーで先輩選手がたくさん活躍しているのは心強いでしょうし、溶け込みやすいと思います。

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