「4回転アクセルにも、あまり恐怖心がない」 中田璃士、攻める気持ちでシニアデビューへ【単独インタビュー前編】
世界ジュニア選手権で味わった緊張感
泣くほど緊張する試合がなかったので、本当に世界ジュニアが初めてでした。(昨年12月のジュニアグランプリ)ファイナルで失敗(ショート首位で迎えたフリーで逆転を許し総合2位)しているので、同じ失敗ができないという思いはやっぱり強かったですね。
――ファイナルの時は、まだ怪我の影響が残っていたのではないですか?
ちょっと残ってはいました。でも、準備する期間は1カ月あって充分だったので、やはりもったいなかったです。
――ソ・ミンギュ選手(韓国/今季はジュニアGPファイナル優勝、世界ジュニア選手権2位)とはいいライバル関係になっていますね。
ミンギュ選手には(ジュニアの)1年目からずっと勝ちたいと思っていました。彼はスケーティングや音にはめる技術、スピンの丁寧さがすごいです。シニアと同じくらい上手な選手で、最近は4回転も跳び始めています。今までは自分が4回転は跳べる一方でスケーティングがあまりよくなかったので、対照的だったと思います。でも彼がスケーティングなどで点を稼ぐから、自分もそっちの面を強くして勝とう、という気持ちにもなりました。
――シニアのGPファイナルでは、イリア・マリニン選手(アメリカ)が圧倒的なフリーを滑りましたが、ご覧になっていましたか?
はい、上(観客席)で見ていました。来シーズン戦っていく中で「今のままじゃ駄目だ」と見た瞬間に思いました。
――マリニン選手とは、アイスショーなどでお話ししたことはありますか?
何回もあります。4回転フリップについて「力を入れすぎ」というアドバイスをもらいました。「力が入りすぎちゃうから、もっと抜く」みたいなことを言われましたね。
――ミラノ・コルティナ五輪の男子ショート、フリーを現地でご覧になったそうですね。フリーでのマリニン選手の崩れ方には、五輪の怖さを感じました。
やはり、見ている側もつらかったです。「何があるかわからない」というのが、一番の感想ですね。マリニン選手は2年前ぐらいから「五輪では絶対1位になる」と言われていたので、「こんなこともあるんだ」という感情になりました。
――シニアデビューシーズンは、どんなシーズンになりそうですか?
今、状態がすごくいいんです。もう明日からシーズンに入ってもいけるくらい、本当にいい。GPシリーズに出て優勝したいですし、GPファイナルにもいきたい。全日本選手権で優勝して、四大陸選手権にも出て優勝して、世界選手権に出てメダルをとるのが1年目の目標です。
――日本男子はレベルが高いですが、その中でも勝っていけるイメージはありますか?
やっぱりここで勝たないと、世界を見たときに勝てないので、しっかりここで勝って、4年後はイリア選手に勝てるように頑張ります。
<後編(4月19日掲載予定)に続く>
中田璃士(なかた・りお)