現役は今季限りなのになぜ? 栗山巧が「ピッチクロック」導入にも備える理由
シーズンを通じた独占手記第2回は25年目の取り組みと、4月11日から行われる自身がプロデュースする『PR1DE SERIES』について思うことをつづる。
本人いない球場で多く掲げられる応援タオル
ファンの皆さんが参加を呼びかけてくださっている、と伺いました。「栗山巧タオルプロジェクト2026」というハッシュタグがあるんですよね。とてもうれしいです。本当にありがとうございます。
このコラムを書いている段階では一軍に合流できておらず、まだ画像、映像でしか見られていないのですが、それだけでも皆さんのお気持ちが強く伝わってきました。取り組みの面でも、気持ちの面でも、もっと質を上げていきたい。皆さんがタオルを掲げてくださる様子をみながら、そんなことを思っています。
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25年目で取り組む「ルーティンの無効化」
もちろん、自分の「状態」をはかるのは、一軍の試合でしかできないというのはあります。
プロの打者として、考えるべきはやはり「一軍の投手を相手にコンスタントに打てるかどうか」。
二軍で打てていても、実際に一軍の投手と対戦してみないことには、本当の自分の状態というのはわかりません。
ただ、その段階に進むためにも、二軍での数字というのはとても大事です。それから、状態はさておき「方向性」は間違っていないということも、数字は示してくれている気がします。
少し強気なことを言うならば、僕にも自負はあります。この準備をしていて一軍で結果が出ないわけはない、という自負が。25年のプロ生活を通して磨いてきたものと、今自分が考えてやっていること。それらが重なり合うと、どんな結果につながるのか。
早く試してみたい。強くそう思います。
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今、取り組んでいることのひとつとして「ルーティンの無効化」があります。競技問わず、プレーに入るまでのルーティンはとても大事、と言われています。決まった動作、手順を踏むことで、精神状態を落ち着かせたり、逆に高めたりする。あるいは、動作や手順に意識を持っていくことで、緊張や余計な思考を遠ざける。
確かに効果はあります。他でもない僕も、これまでの24年間ずっと、ルーティンにはかなりこだわってきました。
でも、ラストイヤーを迎えるにあたって、考えるようになりました。ずっとこだわってきたからこそ、逆に今なら「脱ルーティン」も可能なのではないか、と。
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今までやってきたことを否定するわけではないです。むしろ、今までのルーティンを信じる、ということなんだと思います。
長年、ルーティンを続けてきた今ならば、ルーティンをせずとも、身体の内側で勝手に、同じような準備ができるのではないか。
そうすれば、その分の脳内リソースを違う方向に向けられる。今まで見えなかったものが見えたり、判断のスピードが増したり、より集中が高まったりするかもしれない。それから動作に割いていた時間を省略できるというのも、今の時代にあっているかもしれません。
日本でもピッチクロックが導入されて15秒以内に投球される、となったとしても、十分に対応できるようになる。