2026センバツLIVE! 全32校戦力分析

【九州②】19年ぶりのセンバツ勝利へ 伝統校の挑戦 熊本工/「チャレンジャーとして臨む」夏春連覇へ 沖縄尚学

毎日新聞

熊本工の堤大輔投手(左)、沖縄尚学の末吉良丞投手 【左:金澤稔撮影/右:長澤凜太郎撮影】

 第98回選抜高校野球大会が3月19日に開幕します。出場 32 校の戦力や特徴、練習環境を紹介。公式戦データをもとに独自算出した戦力値とともに、各校の強みを読み解きます。

熊本工の野球部データ 【毎日新聞】

堅守と機動力でリズムを作る

 鍛え上げられた堅守と機動力や小技を絡めた攻撃が、勝利へのテンポを加速させる。土台にあるのは選手が「知恵」を絞って練習に取り組む姿勢だ。

秋の公式戦の成績を基に算出した熊本工の戦力値データ 【毎日新聞】

 昨秋は背番号「4」を背負った右腕・堤大輔投手がマウンドで躍動した。小柄ながら130キロ台後半の直球とカットボール、スライダーなどを丁寧に内外角、高低に投げ分けられる制球力が光る。「どこが相手でもびびらず、強気に攻めたい」と負けん気の強さも魅力だ。

 昨秋の公式戦は7試合に先発して5完投。九州大会1回戦の福岡大大濠戦と準々決勝の日本ウェルネス戦はいずれも9回1失点と盤石の内容だった。田島圭介監督も「堤が投げると守備の時間が短く、攻撃にリズムが出る」と語る。

秋季九州大会のトーナメント表(ベスト8以降) 【毎日新聞】

 主将の井藤啓稀投手は188センチの長身から投げ下ろす球威十分の直球と間を崩すカーブの組み合わせで打者を惑わす。昨秋は登板機会が少なかったが、2年生右腕・古市陽向投手らも粘り強く投げられる。

昨秋の九州大会で鋭いスイングで快音を響かせる山口悠悟選手 【金澤稔撮影】

 打線の中心となる山口悠悟選手は昨秋、中軸を担い、打率5割超え、9打点と勝負強さも兼ね備える。チーム全体の走塁意識も高く、山口選手と俊足巧打の東彰悟選手が5盗塁ずつを決めるなど計18盗塁を記録した。セーフティーバントやヒットエンドランなど相手守備を混乱させる積極的な仕掛けも目立ち、一発攻勢とはひと味違う迫力がある。さらにこのオフは「秋とは違うスタイルも準備したい」(田島監督)と体のベース作りから打力強化に取り組んだ。

精神面を鍛え、古豪から「強豪」へ

 昨夏の熊本大会は準決勝で敗退した。田島監督が感じたのは精神面の弱さ。「試合中は劣勢になっても誰も助けてくれない。向かい風に抵抗できる選手が一人でも多く出てほしい」。日ごろの練習から細かな指示がなくても、課題克服のために何を意識するべきか選手自身が頭を使い、知恵を絞って解決策を導き出す姿勢を求める。

ノックを受ける熊本工の選手たち 【金澤稔撮影】

 かつては全国上位の常連で、数々の名手を輩出してきた歴史から古豪とも表される。自らもOBの田島監督は「今の時代でも公立伝統校がまだまだ全国で戦えると見せたい。古豪ではなく強豪と呼ばれるチームになろう」と選手に伝える。センバツでは4強入りした2007年以来の白星を目指す。一球への執着心を前面に出して、名門の健在ぶりを示す。

熊本工の公式戦の成績一覧 【毎日新聞】

昨夏主戦の左右二枚看板がチームの軸

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