ドミニカの圧勝?カナダvs.アメリカの展開は? ピッチングニンジャがWBC準々決勝2試合を大胆予想【前編】

丹羽政善

今大会5割の打率をマークするウラジーミル・ゲレロJr. 【Photo by Carmen Mandato/Getty Images】

 14日からワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準々決勝が始まる。準決勝に進出するのはどのチームなのか。MLB選手から絶大な支持を集める"ピッチングニンジャ"こと、MLB公認アナリストのロブ・フリードマン氏に、準々決勝の勝利チームを予想してもらった。

ドミニカ共和国vs.韓国

勝者予想:ドミニカ共和国

 ドミニカ共和国の打線を抑えるのは、誰がマウンドにいても簡単ではない。韓国はリュ・ヒョンジンが先発するのではと言われているけど、彼がメジャーで投げていたときのレベルでも、抑えるのは至難の業だろう。

 ウラジーミル・ゲレロJr.が5割を打っており、リードオフマンのフェルナンド・タティースJr.も.467というハイアベレージをここまで残している。フリオ・ロドリゲスが7番、ジェラルド・ペルドモが9番を打っているという時点で、打線の恐ろしさがわかる。1番から9番まで、本当に気が抜けない。

準々決勝での先発が予想されているクリストフェル・サンチェス 【Photo by Rich Storry/Getty Images】

 もちろん、ドミニカ共和国の強さはオフェンスだけではない。韓国戦では、メジャーでも屈指の左腕で、昨年のプレーオフでも大谷翔平を抑え込んだクリストフェル・サンチェスが先発予定。1次ラウンドでは1回1/3を投げて、6安打、3失点だったが、次はきっちり調整してくるはず。

 彼らにはさらに、ワンディ・ペラルタ、カミロ・ドーベル、カルロス・エステベスらリリーフのスペシャリストも控えており、投手の総合力も高い。残念ながら、韓国にとっては厳しい結果が待っているだろう。

カナダvs.アメリカ

カナダ打線にローガン・ウェブの攻略は難しいか 【Photo by Kenneth Richmond/Getty Images】

勝者予想:アメリカ

 グループAを1位で突破したカナダだが、グループ分けに恵まれた面がある。1次ラウンドで九死に一生を得たアメリカは、さすがにもう、同じ過ちを繰り返さないのではないか。

 まず、ローガン・ウェブが先発予定だが、彼は1次ラウンドでは4イニングを投げて、1安打、1失点。もちろん、相手がブラジルだったので、割り引いて考える必要があるが、そもそも彼はオールスターレベルの投手であり、相手が仮にドミニカ共和国であろうと、同様のピッチングが可能だ。スリークォーターから投げるチェンジアップは、鋭くグラブサイドに曲がりながら落ちる。そのアームアングルゆえ、スイーパーも曲がりが大きい。カナダのオフェンスのレベルではやはり、攻略が難しいのではないか。

 カナダはマイク・ソロカが先発予定。決して悪い投手ではない。彼がいいときは、今のアメリカ打線も苦労するだろう。しかし、彼はとにかく不安定。1次ラウンドではコロンビア戦に先発し、3回を投げて4安打、1失点だったが、同じようなピッチングができるかといえば、その可能性は半分もないのではないか。

アーロン・ジャッジらスターが並ぶ超重量打線に、カナダの投手陣は手を焼くだろう 【Photo by Alex Slitz/Getty Images】

 もちろん、アーロン・ジャッジ、カイル・シュワバー、ボビー・ウィットJr.、ピート・クルーアームストロングが並ぶアメリカの打線は、ソロカでなくても苦労するはず。先ほど紹介したドミニカ共和国のサンチェスや日本の山本由伸でさえ手を焼くだろう。確かにイタリア戦では、マイケル・ロレンゼンに五回途中まで2安打、無失点に抑えられたが、逆にあの試合が、彼らにとってウェイクアップコールになったのではないか。

 普通に戦えば、アメリカ代表に負ける要素はない。

※【後編】は3月14日(土)公開

(編集:スリーライト)
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント