届きそうで届かなかった“あと1勝” 清水徹郎が語る車いすカーリング日本代表の戦い
1次リーグ第6戦終了時点では、日本を含めた5カ国が3勝3敗で2位に並ぶ混戦。すでに決勝トーナメント進出を決めていた中国を除き、残り3枠は1次リーグ最終戦まで争われた。日本は最終戦でラトビアに勝てば決勝トーナメント進出という状況だったが、“あと1勝”が遠かった。
2025年世界選手権を制し、“初代王者”を目指してきた日本代表・チーム中島の敗因はどこにあったのか。決勝トーナメント進出への壁は何だったのか。SC軽井沢クラブとして平昌五輪に出場し、ロコ・ソラーレ吉田知那美と組んだ「てっちな」ペアで日本ミックスダブルス選手権3位の実績を持つ北海道コンサドーレ札幌カーリングチーム・清水徹郎に話を聞いた。
清水は車いすカーリングについて、健常者のカーリングとは大きく異なる競技だと説明する。その大きな違いはスイープ(ブラシでアイスを掃くこと)がない点だという。スイープがない分、ウエイトやライン決めがよりシビアになる競技特性を踏まえながら、日本代表の戦いを振り返った。
変化するアイスへの対応力が結果を左右
「変化するアイスへの対応力」について、(試合の)時間帯や外の気温などの影響によって、日ごと、さらには試合中でもアイスは変化していきます。そのアイスに対応しきれなかったことが、ショットや結果につながってしまったのかなと思います。
アイスの変化にどれだけ早く対応できるかは、健常者のカーリングでも求められる要素ですが、今回のパラリンピックではその対応力がより結果に直結していたように感じました。
車いすカーリングにはスイープがないので、投げたら修正が効きません。だからこそウエイトやライン決めがとても大事になりますし、アイスの変化を読むのがより難しい競技だと感じています。
ミックスダブルスは1エンドで投げられるストーンが5投しかない分、最初のセットアップがとても重要になってきます。日本の試合を見ていると、アイスの状況をつかむまでに少し時間がかかり、後手に回ってしまっていたエンドが何回かありました。
ただ、日本が決して他国に力負けしていたわけではないです。勝利したアメリカ戦やイタリア戦では前半でリードする展開を作り、自分たちのやりたいことができていました。作戦面としても、日本は自分たちが今持っている技術の中で最も良い選択をして試合を組み立てていたので、良かったと思います。
「チャンスが来たときに決め切れるか」について、負けた試合については、相手のミスで日本にチャンスが来た場面で決め切れなかったり、自分たちが主導権を握れそうな場面で、次につなげたいストーンがほんの少し外側にずれてしまったりした。あるいは2点目を狙ったドローがわずかに届かないといった場面がいくつかありました。
とはいえ、試合を通してこの二つを完璧にするのはどんなトップチームでも簡単なことではありません。その難しさを今大会で乗り越えたのが中国、韓国、アメリカ、ラトビアだったのかなと。