イタリアの老夫婦が「ラティーナからトップ選手になった」と誇る石川祐希 計画もあった五輪の聖火ランナーは実現せず

田中夕子

実現に至らなかった石川祐希の五輪聖火ランナー

石川祐希擁するペルージャはコッパイタリアの準決勝で敗れた(写真は昨年のもの) 【Photo by Loris Cerquiglini/NurPhoto via Getty Images】

 2月9、10日の両日、ボローニャで開催されたコッパイタリア。準決勝、決勝が行われたが石川はセカンドリベロとして登録され、ユニフォームは着ていたが試合に出場する機会はなく、ペルージャは優勝したヴェローナに準決勝で敗れた。

 石川が出場しなかった理由は、2月1日のパドヴァとの試合序盤に負ったケガが理由だった。

 受傷直後ではあったが、この時点ですでにリハビリを始めていることを明かした石川は、明るい表情で「内側側副靱帯が少し伸びてしまったけれど、他の靱帯や半月板には問題なかった。軽いほうだ、と診断も受けたので、なるべく早く、痛みがない状態で復帰できるように目指したい」と語っていた。

 実は開催中の冬季五輪に向けた聖火リレーで、ペルージャ市内を聖火が渡る際、石川が聖火ランナーとして候補に挙げられていた。クラブや石川本人のコンディションも踏まえ、実現には至らず。普段は「あまり冬季の競技を見ることはない」という石川も、貴重な機会に「現地で(ミラノコルティナ)五輪を見るのは、距離もあるし、リーグ中でもあるので残念ながらないですけど、ペルージャを代表する選手として声をかけてもらったのはありがたい」と笑顔を見せた。

 日本より早く、イタリアではレギュラーラウンドが終わり、間もなくプレーオフが始まる。レギュラーラウンド1位を決めたペルージャは、リーグだけでなくスーパーコッパやチャンピオンズリーグなど、これまでと同様に試合の続くハードスケジュールが組まれているが、復帰に向け、石川の準備も万全だ。

 石川、垂水だけでなく五輪が開催されたミラノには大塚達宣がいて、女子のセリエA1では石川真佑、関菜々巳もプレーする。「ラティーナからトップ選手になった」と今も地元ファンから応援される石川が先駆者となり開いた道で戦う日本人選手たちの活躍が、これからも楽しみだ。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。神奈川新聞運動部でのアルバイトを経て、『月刊トレーニングジャーナル』編集部勤務。2004年にフリーとなり、バレーボール、水泳、フェンシング、レスリングなど五輪競技を取材。著書に『高校バレーは頭脳が9割』(日本文化出版)。共著に『海と、がれきと、ボールと、絆』(講談社)、『青春サプリ』(ポプラ社)。『SAORI』(日本文化出版)、『夢を泳ぐ』(徳間書店)、『絆があれば何度でもやり直せる』(カンゼン)など女子アスリートの著書や、前橋育英高校硬式野球部の荒井直樹監督が記した『当たり前の積み重ねが本物になる』『凡事徹底 前橋育英高校野球部で教え続けていること』(カンゼン)などで構成を担当

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