五輪エキシビションを終えたスケーターたちの言葉 “りくりゅう”は氷に触れ「特別な場所」に感謝
中井「楽しかった」佐藤「強くなった」
日本勢で最初に登場したのは中井亜美で、真っ赤な衣装で『Don’t You Worry ‘Bout A Thing』を披露した。初めての五輪は、楽しい大会となったようだ。
「もう本当に100点満点で、『楽しくない日なんてないんじゃないか』ぐらい、毎日の期間をみんなと過ごせて幸せでしたし、本当に楽しかったです」
これからオリンピック銅メダリストとして見られることについては「いずれプレッシャーや緊張感も、それによって出てくると思うんですけど」としながら、自然体でスケートに取り組んでいく構えのようだ。
「そこまでそれに関しては気にせず、これからも笑顔も絶やさず、スケートの楽しさを忘れずに試合に挑めたらいいなと思います」
佐藤駿は、軽やかなスケーティングで『千本桜』を表現した。記者から「長いオリンピック、終わりましたけど」と声をかけられると「はい、長かったです」と応じた。
「ここまで長い大会というのは、本当に初めてだったので。大会自体はあっという間だったと思うんですけど、団体戦から個人戦といい流れで乗っていくことができましたし、本当に楽しむことができたなと感じています」
現在練習している4回転サルコウや、イリア・マリニン(アメリカ)を見ていて挑戦したくなったという4回転アクセルについても語り、意欲は増しているようだ。
「このオリンピックに自分で点数をつけるなら何点ぐらいか」と問われると、「90点ぐらいですかね」と答えた。
「残りの10点はレベルの取りこぼしだったり、ショートの失敗であったり、そういったことが要因かなと思う。世界選手権に向けて、より高い順位を目標として頑張っていこうかなと思っています」
「今シーズンは特に緊張する大会をたくさん経験してきたので、昨シーズンよりもメンタル面ではすごく強くなったと思う。それをしっかりと次の世界選手権でも見せられるように、頑張りたいと思います」
鍵山は「悔しさが残るオリンピック」
「楽しさも十分あったし、悔しさも十分あった。どっちも10割・10割であった大会だったなと思うんですけれども…でも決してメダルが全てではなく、この地で自分がどんな気持ちでどんな挑戦をしたいかというところを大事にパフォーマンスしたので、そこらへんは自分の成長の種が見つかった試合だったんじゃないかなと思っています」
練習では4回転ルッツにも挑んでおり、世界選手権に向けてさらなる飛躍を期している。
「正直に言うと、やっぱり北京(五輪)からの4年間が思ったより大変で、いろいろな思いもあったので。ここからまた4年間同じ経験ができるかと言われたらあまり自信はないんですけれども、まずは一歩一歩少しずつ進んで、今後はスケーターとしていろいろな可能性を引き出していろいろな挑戦をしてみたい」
世界選手権に向けては「悔しさが残るオリンピックだったので、その悔しさをまずは晴らすように」と語った。
「それが今一番の原動力というか、モチベーションになっているので。構成を変えると思うんですけれども、自分の強みを最大限生かして滑りたいと思っています。(来季の)世界選手権の枠もかかっていますし、自分の最高のパフォーマンスができるように、まずは頑張りたいです」
坂本花織は、北京五輪アイスダンス日本代表の小松原美里さんに振付を依頼した新エキシビションナンバー『A Million Dreams』を披露した。映画『The Greatest Showman』の曲で、「けっこうメジャーな曲」だと坂本は説明する。
「自分もメジャーな曲で滑ってみたいというのはあって、それで、今回この曲でやって。今までの競技プロの好きな振付をちょっとずつ入れて詰め合わせたプログラムになっているので、今の段階でもうめちゃくちゃお気に入りです」
「五輪に別れを告げるプログラムなのか」と記者に問われると「そうですね」と応じた。
「今までの感謝はもちろん伝えつつ、『自分がここでやってきた』ということを最後にやっぱ見せたいと思って、このプログラムにしました」
このプログラムでは、坂本のスケーティングが特に速く感じる。今までの道程を振り返る、感慨深いナンバーとなった。