吉井理人「山本由伸で行くんじゃないか」WBC準々決勝への戦略と侍ジャパン連覇への道筋は?
前回大会で投手コーチを務め、世界一の歓喜を現場で知る吉井理人氏。そして、日米のプロ野球を知り尽くした五十嵐亮太氏。球界を代表する二人が、スポーツナビ公式YouTube野球チャンネルに登場。開幕を目前に控えたWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の展望を徹底的に語り尽くした。
今回、二人が挑んだのは「仮想トーナメント」によるシミュレーションだ。各プールの勢力図から、準々決勝、準決勝、そして決勝までの道のりを予測。導き出された日本の優勝確率は!?
※この対談は1月下旬に実施したものです
予測不能なプールAの行方
吉井:プエルトリコは間違いないと思いますね。
五十嵐:軸がしっかりしているように見えるし、メンバーを見ても他の国と比べたら熱くなってくるのかなと。
吉井:あとは心情的には、僕はカナダに住んでいたことがあるので、カナダを応援したい。
五十嵐:カナダ応援ですか! ちなみにキューバはどうでしょう。
吉井:最近のキューバを見ていると、デスパイネ選手も含めておじさん選手が主力で残っているんですよね。昔のような強さは感じないかな。
五十嵐:確かに年齢層が高い。モイネロ投手が全部投げるわけにもいかないですしね。球数制限もありますし。
吉井:そうなると、新しい戦力がなかなか育っていないということなのかな。
五十嵐:僕はプエルトリコとパナマを推します。パナマは前回、マリアノ・リベラさんがコーチで来ていて凄かった。チーム全体がそこまで強いわけではないですが、意外とやってくれるんじゃないかと。
吉井:ここは本当に難しい。僕はプエルトリコと、応援を込めてカナダで。
本気すぎるアメリカ代表の脅威
吉井:いやー、これはもう「本気」ですね。前回は野手は良かったけど、ピッチャーがそれほどでもなかった。でも今回はすごい。
五十嵐:メジャーで10勝以上しているピッチャーがゴロゴロいます。
吉井:やっぱり注目はスキーンズとスクバルでしょうね。サイヤング賞を獲った二人が揃っているのは反則ですよ。
五十嵐:普通はそうなりますよね。でも僕、何気に注目しているのがカーショーなんですよ。
吉井:やっぱりそう言うと思った(笑)。カーショーね。
五十嵐:引退してこれに出るっていうのが熱い。前回は保険の問題で出られなかったけど、今回は引退しているからこそベストの調整で来るはず。怖いものなしのカーショーがどんなピッチングをするのか、楽しみで仕方ないです。
吉井:野手もすごいよね。キャッチャーは誰を使うんだろう。
五十嵐:ウィル・スミスとカル・ローリー。吉井さんならどっちですか?
吉井:勝負強さならウィル・スミスかな。配球を読んでいる感じがする。
五十嵐:ダルビッシュ投手も「いいバッターだ」って言ってましたね。でもローリーも60本打っているんですよ。
吉井:スイッチヒッターだしね。左右関係なしに行けるのは強み。
五十嵐:そしてキャプテンの(アーロン・)ジャッジ。レギュラーシーズン中にキャプテンに決まるなんて、アメリカの本気度が伝わります。
吉井:でも、このチームまとまるのかな。
五十嵐:ジャッジがいますから大丈夫ですよ。1番から下位まで、どこからでも点が入る。ボビー・ウィットJr.や、足の速いピート・クルーアームストロングもいる。
吉井:アメリカはダントツでしょうね。アメリカとメキシコが勝ち上がると予想します。
日本のライバルは韓国かチャイニーズ・タイペイか
吉井:日本が進出するのは間違いない。問題は2位がどこか。
五十嵐:韓国は打線に力があるけれど、ピッチャーが課題ですよね。
吉井:去年の強化試合でも失点が多かったしね。
五十嵐:球はいいんだけど、コーナーにきっちり行くかというと精度に疑問がある。今回、チャイニーズ・タイペイは強いですよね。強化試合でもいい感じでした。
吉井:日本にエース級を当てる必要はないですからね、他の国は。他でどれだけ勝つかが大事。
五十嵐:いわゆる「2着狙い」ですね。韓国とチャイニーズ・タイペイ、どっちが来るか注目です。
ドミニカとベネズエラの二強対決
吉井:ドミニカの方が若干、選手層が厚めかな。
五十嵐:タティスJr.にゲレーロJr.。僕はソトに注目しています。選球眼がいいから出塁率が高いし、長打もある。火がついたら止められない打線ですよ。
吉井:ドミニカは乗らなかったときは本当に弱くなるけど、集中したときは手が付けられない。
五十嵐:短期決戦特有の波がありますよね。普通に行けばこの2国が勝ち上がるでしょう。