栗山巧 独占手記2026「ファンに伝える志」

異例の現役最終年は打撃の追求だけじゃない  栗山巧が取り組む「やるべきこと」

栗山巧

2月8日に高知市内のホテルで、チームメイト中村剛也、炭谷銀仁朗とのトークショーを実施。チケットは前売り完売、約350名のファンが参加した。 【球団提供】

 埼玉西武ライオンズ栗山巧は昨年末、プロ25年目の今季を「締めくくりにする」と発表した。

 2021年には球団史上初の“生え抜き2000安打”を達成。
言わずと知れた獅子のレジェンドがいまファンに伝えたいこと、そして心中を、シーズンを通じた独占手記で明かしていく。

 初回は「ラストイヤーだからやりたいこと、やるべきこと」について。例年以上のファンが訪れる、高知・春野での春季キャンプで思うことをつづる。
 すごいです。今年のキャンプは。

 例年に比べて来てくださる方がとても多いというのもあるんですが、観る人の集中力もすごいんですよ。僕とおかわり(中村剛也)、銀(炭谷銀仁朗)の3人で打撃周りの練習をするんですけど、みなさん本当に真剣に観てくださって。人の多さにも、集中力にも、どちらにもびっくりしています。

 キャンプの序盤にはトークショーもありました。


 去年の年末に今年限りでの引退を表明させてもらってから、じゃあどういう取り組みをしていくのかという話を球団とするようになって。

 まずは実現するかどうかをいったん脇に置いて、アイデアを出していきました。
「これができたら面白い」「もしかしたらこういうこともできるんじゃないか」という感じで。

 で、年が明けてまた球団の方と話をしたら、意外とどれもこれも「できる」というようなことになっていたんですよね。
トークショーという企画もそのひとつです。もともとは、キャンプの練習終わりでサインをさせていただく延長で、イベントのようなものもできるかも、という程度だったんですよ。

かけがえのない思い出に…盟友3人での対談

 そのアイデアが最大限に大きくなったのが、ホテルでのトークショーだったわけですけど…最大限のままで実現に向かって動き出したのには驚きました。

 当日が近づいても正直、どこか心配に思っていた部分はありました。ホンマにできるんかな、人を集められるんかな、と。

 それが実際に行われて、しかもあれだけ大勢の方に応募していただいて、会場を埋めてもらえた。イメージでしかできなかったことが、たくさんの方の力で現実になっていく。本当に貴重な経験をさせてもらっているなと、しみじみ感じています。

 おかわり、銀と3人でできたというのも、僕らにとってすごくいい思い出になりました。事前に「どんな話をしたら喜んでもらえるのかなぁ」と話し合ったことなんかも含めて。結局、銀が冷静に「MCさんもいるし、そんなに決めなくても大丈夫じゃないですかね」と言うもんで、まあそんなもんかなと言って打ち合わせはお開きになってしまったんですが。

 イベントの自己採点は…50点くらいですかね。トークショーってまったく違う力が必要だなと。普段メディアの皆さんから取材を受けたり、ヒーローインタビューで語ったりするのとは違う力、ですかね。

 いずれにしても、ファンの皆さんに向けて発信するというのはやっていきたいと思っています。また何らかの形で。いろいろな形で。

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著者プロフィール

1983年9月3日生まれ。兵庫県出身。背番号1。外野手。右投左打。177cm/85kg。プロ24年目。育英高から2001年ドラフト4巡目で西武に入団。2008年に自身初の規定打席に到達し最多安打(167安打)を獲得するなどチームの日本一に貢献。08年から9年連続でシーズン100安打以上を達成、12年から16年まではキャプテンを務めるなどチームの顔として活躍。稀代のヒットメーカーとして安打を積み重ね、21年に生え抜き選手では球団史上初となる通算2000安打を達成した。これまで獲得した主なタイトルは最多安打(08年)、ベストナイン(08、10、11、20年)、ゴールデン・グラブ賞(10年)。

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