「やられたらやり返す」の空転で崖っぷち フォルティウスの後半戦の命運を石崎琴美が解説
初日を2連敗でスタートした日本は、14日に世界ランク1位のスイスと対戦し、試合終盤にスチールを奪うなどして7-5の大金星を挙げた。しかし、続くアメリカ戦は終盤に3点を取られ4-7のコンシード。この日の韓国戦もビッグエンドを作られ、最終エンドまで粘ったものの、試合をひっくり返すことは叶わなかった。
まだ4試合が残っているため決勝トーナメント進出の可能性について断言はできないものの、日本が銀メダルを獲得した北京五輪では5勝4敗でギリギリの進出となったことから、暗雲が立ち込める日本。彼女たちが試合で勝利を呼び込めないポイントはどこにあったのか。1次リーグ後半戦に向けて必要なことは何なのか。3度の五輪出場、ロコ・ソラーレではフィフスとして北京銀メダルに貢献し、現在は解説者として活躍している石崎琴美さんに話を聞いた。
「韓国が完璧だった」精度で上回れなかったフォルティウス
お見事だったのが、その第8エンドでの韓国のサード、キム・ミンジ選手のショットです。日本のストーンがたまった状態での、ミンジ選手の1投目。投げたストーンを日本のセンターガード(センターライン上にあるガードストーン)に当ててダブルテイクアウト(相手ストーン2個を同時に弾き出すこと)し、まずハウス内の配置を変えました。さらに2投目では、自軍のガードストーンに当ててダブルテイクアウトする「ランバックダブル」を決めました。もう本当に完璧なショットでしたね。
ただ、完璧なショットを決められたら、こちらも完璧に返さないといけないんです。その直後、スキップの吉村紗也香選手の1投目は悪くはなかったのですが、相手のストーンにくっつけて日本がナンバーワンを取ろうという狙いがあったものの、少し離れてしまいました。2投目も同じシチュエーションになりましたが、決め切れなかったのが悔やまれます。
五輪は、トップレベルのチームしか出てきません。「やられたらやり返す」じゃないと勝てない世界。好調だったミンジ選手は、もともと難しいショットを決めるのが上手なタイプで、特に速いショットが得意です。今日は、その持ち味が存分に出ていましたね。
フォルティウスはあきらめずに、次のエンドで2点を取り返したことは評価できますし、明日以降の戦いにつながると思います。試合後のインタビューでは、吉村選手もサードの小野寺佳歩選手も、「状態は上がってきている」と口にしていました。ここ数試合、第7エンドくらいまでは良い形で運べているだけに、やっぱり課題は試合終盤です。どうすれば勝ち切れるのか、そこを考えないといけません。