「やばいメンツになった」男子スロープスタイル決勝 スターが揃った中で日本勢はどう攻める?
取材エリアで聞こえてきたのは、 長谷川が木俣に投げたひと言だ。
「椋真! 決勝、やばいメンツになった!」
この“やばいメンツ”とは、単に強豪が揃ったという意味だけではない。長谷川は続けて、こう言葉を補足する。
「コンペティターっていうより、“人気のある選手”が集まったっていう意味もある。各国で“見たい”と思われている選手たちが決勝に集まった」
実力者ぞろい、だけどそれ以上に「スターが揃った」という実感。決勝に残った顔ぶれを見れば、その感覚は誇張ではないのだろう。長谷川は名前を挙げて、特別さをかみしめるように語った。
「小さいころから、マーク・マクモリス(カナダ)やマーカス・クリーブランド(ノルウェー)、レッド・ジェラルド(アメリカ)たちに憧れてきた。そういう人たちとオリンピックの舞台で滑れるのはモチベーションになるし、気合いが入る」
そのうえで「埋もれない滑りがしたい。“タイガスタイル”全開でいきたい」という決意を強調し、最後は「ビッグエアみたいに、つまらないとは言わせない!笑」と言い残していった。
“2本目の男”が見せた対応力
「2本目の男になれるかどうかだなと思っていた。しっかり2本目の男になれた」
そう笑いながら振り返る。
また1本目のジャンプでキャブ1260(3回転半)をいれていた部分を、2本目でキャブ1620(4回転半)に難度を上げて変えてきたのが印象的だった。
「キャブ1620を入れないともうダメだと思った。最後のジャンプもバックサイドからフロントサイドに変えた」
2個目のジャンプでキャブ1620の着地が決まった瞬間、高さの出るフロントサイドスピンに瞬時に思考変換したという。セクションとセクションの間は狭く、迷っている暇がない距離感の中で、さらっと切り替えてくる。その対応力に驚かされる。
自身の強みについては「トリックバリエーションをもっていること」と胸を張る。「自分をエースだと信じてくれている人たちがいる」とも口にし、その信頼と期待に応えようという思いを重ねた。