「やばいメンツになった」男子スロープスタイル決勝 スターが揃った中で日本勢はどう攻める?

スポーツナビ

長谷川帝勝は9位で決勝進出 【Photo by Ian MacNicol/Getty Images】

 ミラノ五輪のスノーボード男子スロープスタイル予選が、現地時間2月15日に行われた。悪天候が見込まれた影響で、競技は異例の「1日前倒し」で実施。日本勢はビッグエアで銅メダルを獲得した木俣椋真と長谷川帝勝が決勝進出を決めた。

 取材エリアで聞こえてきたのは、 長谷川が木俣に投げたひと言だ。

「椋真! 決勝、やばいメンツになった!」

 この“やばいメンツ”とは、単に強豪が揃ったという意味だけではない。長谷川は続けて、こう言葉を補足する。

「コンペティターっていうより、“人気のある選手”が集まったっていう意味もある。各国で“見たい”と思われている選手たちが決勝に集まった」

 実力者ぞろい、だけどそれ以上に「スターが揃った」という実感。決勝に残った顔ぶれを見れば、その感覚は誇張ではないのだろう。長谷川は名前を挙げて、特別さをかみしめるように語った。

「小さいころから、マーク・マクモリス(カナダ)やマーカス・クリーブランド(ノルウェー)、レッド・ジェラルド(アメリカ)たちに憧れてきた。そういう人たちとオリンピックの舞台で滑れるのはモチベーションになるし、気合いが入る」

 そのうえで「埋もれない滑りがしたい。“タイガスタイル”全開でいきたい」という決意を強調し、最後は「ビッグエアみたいに、つまらないとは言わせない!笑」と言い残していった。

“2本目の男”が見せた対応力

 長谷川は1本目、ジャンプの着地を失敗し、後がない状況に追い込まれていた。それでも2本目をまとめ、9位で予選通過を果たした。

「2本目の男になれるかどうかだなと思っていた。しっかり2本目の男になれた」

 そう笑いながら振り返る。

 また1本目のジャンプでキャブ1260(3回転半)をいれていた部分を、2本目でキャブ1620(4回転半)に難度を上げて変えてきたのが印象的だった。

「キャブ1620を入れないともうダメだと思った。最後のジャンプもバックサイドからフロントサイドに変えた」

 2個目のジャンプでキャブ1620の着地が決まった瞬間、高さの出るフロントサイドスピンに瞬時に思考変換したという。セクションとセクションの間は狭く、迷っている暇がない距離感の中で、さらっと切り替えてくる。その対応力に驚かされる。

 自身の強みについては「トリックバリエーションをもっていること」と胸を張る。「自分をエースだと信じてくれている人たちがいる」とも口にし、その信頼と期待に応えようという思いを重ねた。

1/2ページ

著者プロフィール

スポーツナビ編集部による執筆・編集・構成の記事。コラムやインタビューなどの深い読み物や、“今知りたい”スポーツの最新情報をお届けします。

新着記事

コラムランキング