「シダマツ式」ペアリングやシニア挑戦、バドミントンはジュニア代表も改革へ

平野貴也

パリ五輪や世界選手権(写真)で銅メダルを獲得した「シダマツ」ペア誕生は、ジュニアナショナルチームでの出会いがきっかけ 【平野貴也】

 パリ五輪の銅メダリスト「シダマツ」ペアを生み出した強化策で次世代強化を改革だ。日本バドミントン協会は、ジュニアナショナルチームのU19とU17のメンバーを2月13日に発表した。U17は、新設カテゴリー。すでに発表済みだった中学生年代のU15、小学生年代のU13と合わせてジュニアナショナルチームのメンバー構成が固まった。なお、3月の全国高校選抜大会も選考対象となっており、高校2年生の優勝者、高校1年生の決勝進出者は追加選出される。

 同日、明神憲一ヘッドコーチが取材に応じ、変更点や狙いについて説明を行った。高校年代のU19は、数名の選手をジュニア年代ではなくシニアの国際大会に挑戦させる計画や、過去に志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)の「シダマツ」をジュニアナショナル時代に生み出したように、所属校の垣根を超えたペアでの活動を推し進める考えなど、日本全体の課題である次世代強化に向けた改革に着手する模様だ。

「シダマツ」式、所属校の垣根を超えたペア結成へ

 U19の目標は、アジアジュニア選手権と世界ジュニア選手権。前者は、今季から熊本県八代市で開催され、地元での優勝を目指す。その中で、鍵を握りそうなのが、所属校の垣根を超えたペアの結成だ。これまでは、同じ学校のペアの方が練習時間を多く取れることや、各校の強化方針に沿うことから、ペアを変えずに選出するのが通例だった。しかし、昨季は、ライバル校に属する澤田修志(埼玉栄高→BIPROGY加入内定)と川野寿真(ふたば未来学園高→日本体育大進学予定)がペアを組んで活躍。世界ジュニア選手権では団体戦のと男子ダブルスで銅メダルを獲得した。今季も選考会では様々なペアリングをテスト。男子ダブルスでは、所属校の違うペアを考えているという。

 明神HCは、九州国際大附属高で指導していた松山が、青森山田高に在籍していた志田とペアを組んで活動した際、理解してもらうことに苦労したが、「シダマツ」ペアが2015年世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得するなど活躍するにつれ、理解を得られた事例を紹介。社会人でも活動を継続して五輪メダリストに育った「シダマツ」のように、ジュニアナショナルから将来性あるペアを次のカテゴリーへ送るため、所属校同士のペアにこだわらない方針を示した。

U24選出の渡邉柚乃らは、U19からシニア挑戦も視野

新設のU24代表と、U19の両方で選出された渡邉柚乃 【平野貴也】

 日本協会は「一貫強化」を掲げ、今季はナショナルチームと、ジュニアナショナルチームの間に、U24ナショナルチームを新設。継続的な強化ができる環境整備に着手した。ジュニア世代は、各カテゴリーの国際大会で結果を残すことだけでなく、U24での活動につなげていくことが一つの使命となる。

 今季は、女子シングルスの渡邉柚乃(倉敷中央高、1年)がU24とU19に選出されたが、ジュニア世代の世界ランキングポイントしか持っていないため、他のU24代表選手と同格の大会には参加できず、引継ぎの課題点となっている。明神HCは「これまで、ジュニア世代は、4つのグランプリ大会でポイントを稼いで、ジュニア(世界)ランキングを上げる考えで活動して来ましたが、いつU24に呼ばれてもいいような状況を作らないといけないので、これを減らして、シニアのトーナメントに行くことを計画している」と話し、4月にペルー、5月にメキシコで行われるシニアのフューチャーシリーズ大会に渡邉を含む少数のU19代表選手を派遣する考えを明かした。

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著者プロフィール

1979年生まれ。東京都出身。専修大学卒業後、スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集記者を経て2008年からフリーライターとなる。主に育成年代のサッカーを取材。2009年からJリーグの大宮アルディージャでオフィシャルライターを務めている。

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