小野光希、採点不安を越えて銅メダル ドラマが生まれたハーフパイプ女子決勝

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涙の先にあった“北京の悔しさ”の回収

難易度の高い演技構成も銅メダルの一因 【写真は共同】

 銅メダルが決まった直後、小野の目には涙があふれていた。「ここまで諦めずに頑張ってよかった。コーチだったり、自分のやりたいことを信じてやってきてよかった」と語り、悔しい思いをした北京五輪のリベンジを果たした達成感を漂わせていた。

 さらに小野は「今までにない完成度でキャブサイドまでつなげられた。今までやってきたことが全部出せた」と、勝負どころでの“再現性”を振り返っていた。

 ルーティンに“4方向”の回転を入れた点については「ガオンが金メダルになったのもその部分だったと思います」と言及。今大会の評価基準を読み取りながら、勝負の構成を組み立てていたことがうかがえる。

4位・清水さら、16歳が示した勝負強さ

清水さらは勝負強さを発揮し、銅メダルに迫った 【写真は共同】

 4位となった清水さらも、決勝の流れを大きく動かした一人だった。最終滑走で完璧に決めた直後、掲示板に表示された順位は「4」。両者のポイント差は「1.00」で、日本勢のメダルをめぐっては小野か清水か、という緊迫した構図だった。小野も「正直4位になるかもと思った」と話している。

 清水のルーティンに組み込まれていたのは“3方向”の回転で、銅メダルと4位の差は、構成上の要素が影響した可能性もある。

 それでも初出場の五輪で4位となった16歳は、内容面で勝負強さが際立った。予選では1本目に転倒しながら2本目でまとめて2位通過。決勝でも1本目、2本目と転倒し後がなくなったが、3本目に攻めの滑りでダブルコーク1080などを決め切った。

 競技後は「決勝始まる前にワクワクしすぎた(笑)」「めちゃくちゃ楽しみにしてたし、終わってからも本当に楽しかったなと思います」と笑顔で語り、初舞台らしいフレッシュな表情を見せた。

 メダルには届かなかったが、最終滑走で決め切った姿は強く印象に残った。4年後を見据える意味でも、今大会の経験は大きな財産になりそうだ。

(取材・文:岩垂かれん/スポーツナビ)

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