4拠点分散も心はつながっている 持続可能な五輪を目指すミラノ・コルティナ五輪開会式
日本選手団の旗手は2カ所で行進
地球温暖化の影響で今後の開催についての懸念が取り沙汰される冬季五輪だが、広域開催にすることで、各競技に適した気候の都市を選ぶことができる。また、既存の施設を使う選択もしやすい。冬季五輪がこれからも存続していくための一つの解決策として、今大会は広域開催を選択した。
現地時間2月6日に行われた開会式の指針は、「ARMONIA」。「調和」を意味するイタリア語だ。選手が入場するときはDJによる現代的な音楽が流れたかと思うと、オペラ『トゥーランドット』の『誰も寝てはならぬ』が歌われ、新旧入り混じるイタリアの文化が表現された。
2022年北京五輪はコロナ禍の中バブル方式で行われ、一般市民にとって参加しやすいものではなかった。しかし、今大会の開会式が行われた巨大なサンシーロ・オリンピックスタジアムは観客で埋まり、式の開始前にはウェーブが起こった。観客と入場してくる選手も、「調和」していたように思う。
坂本花織が語った持続可能な五輪
「選手は若くデジタルに強い人が多いと思うので、プラットフォームとかを使って、みんなでいい成績が残せた時は共有して。それを見て、それぞれの競技が『頑張ろう』って思えるようにできたらいいなと思っていますし、離れていても熱量はみんな一緒だと思うので、そこは本当にチームジャパンとしてみんなで戦っていけたらと思っています」
また、広域開催の意義についても語った。
「やっぱりオリンピックとなると、どうしてもかなり費用がかかるという印象がある。今ある(既存の)会場でそれぞれの競技をやるのは、やっぱり遠くの未来を考えた時、持続できるために必要だと思う。これが初めての経験ということで、いいことも悪いこともきっと発見できると思います。それを得て、次の4年後の(フランスアルプス)オリンピックでまた改善されて、いいオリンピックが開催されるんじゃないかなと思う」
厳しい環境下でも、未来につながる道を見出す坂本の思いが感じられる答えだった。「離れていても熱量はみんな一緒」。サンシーロ・オリンピックスタジアムのスクリーンでそこにはいない選手の行進を見ながら、思い出されたのはその言葉だ。4カ所に分かれて、でも心はつながっている選手たちの、ミラノ・コルティナ五輪が始まった。
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