つかまった強弾道で飛ばせるKBS『TG BLACK』を徹底検証

GEW(月刊ゴルフ用品界)

【KBS『TG BLACK』】

KBSのウッド用カーボンシャフト『TG BLACK』が2月に発売される。2025年に登場した『PGW』が女子ツアープロを意識して設計されたモデルなら、新作の『TG BLACK』は多くのツアープロのテストを経てスチールシャフトのDNAを受け継ぐモデルだ。重量帯は40~80g台、フレックスはR~TXXまで23種類のスペックがそろう。そこで今回は、常住充隆プロが50g台と60g台をテストした。

叩きにいってパワフルな球で飛ばせます!

スピン量は少なめで右のミスが抑えられる

【60S試打データ】

常住 まずは「60S」から、ボクのヘッドスピード(48m/s前後)で打っていきましょう。ワッグルするとしっかりとしてハリがあり、とくに手元側の剛性感があります。シャフトに強さや粘りがあり “一本の棒”みたいなスチールライクな振り感。海外の男子ツアープロが好むのもよく分かる。

ただしイメージしていたよりは、インパクトにかけて先端のしなり・戻りがあり、球がつかまりました。ハードな仕上がりだけに打つ前は球がちょっと右に抜けるかなと思いきや、そうでもありません。それでいてスピン量が抑えられて、球が強く前に伸びます。

【60X試打データ】

この振り感や程よいつかまり、スピンの少なさは「60X」も同様でした。低スピンなのは、シャフトのネジレの少なさもあると思います。それだけにコントロールしやすくて、ドローやフェードを打ち分けやすい。「つかまえてもヨシ、逃がしてもヨシ」という印象ですね。ボクはドローが出ましたが、フェードを打ってもスピンが増えずに前へ行く“パワーフェード”になるはず。とにかく風に強い弾道ですね。

「60S」より「60X」のほうがしなりが抑えられるぶん、球のつかまりが収まりました。普段から「60S」を使っていて球のつかまりをセーブしたい人は『TG BLACK』の「60X」に挑戦して良いでしょう。

ヘッドスピード48m/sで振るのは適正ではないかもしれませんが「60R」を打っても、シャフトに粘りがあるので、球が吹き上がらないしつかまり過ぎません。さすがにイメージより球が高くはなりましたが、スピンは適量だし、コントロールもしやすいです。

【60R試打データ】

この「60R」については、ヘッドスピードを43m/sに落として打ってみることに。すると、スピン量も球の高さも適正なストレート弾道が飛びました。総じて『TG BLACK』は、一般的なシャフトと比較するとワンフレックスくらい硬いイメージ。このヘッドスピードなら、いつもは「60S」を使っている人が「60R」を試してみるのもアリじゃないでしょうか。

50g台でもアバれず振り切って飛ばせる

【50R試打データ】

常住 続いては50g台をヘッドスピード43m/sくらいで打っていきましょう。「50R」をワッグルした感じ、スペックのわりにしっかりしていることに変わりありません。弾道データを見ると良い感じのスピン量に。先のほうの動きがマイルドで球が程よく浮きますが、ヘッドが遅れ気味に当たるぶんフェード気味になりました。それでも250Y飛んでいます。「50S」のシャフトを探している人でも『TG BLACK』ならワンフレックス落として「50R」を試していいでしょう。

【50S試打データ】

そして「50S」を振ってみると、先ほど打った「60S」と動きが似ていて操作しやすく、少し軽くなった感じ。球を打つと“ペラッ”と逃げたかなと思っても「50R」よりしなり・戻りが速いのでむしろつかまりました。スピン量や球の高さが抑えられて、より推進力がある強い弾道が飛びます。

ヒッタータイプは60g台、スインガーでも50g台、40g台◎

【パワフルな球で飛ばせる『TG BLACK』】

常住 『TG BLACK』のスペック違いを打ち比べた総論を述べましょう。このシャフトは粘りやしっかり感がありながら、インパクトにかけてしなり・戻りが思いのほか速くて球が右へ逃げません。スイング的には、頭を残してハンドファーストに当てるフェードヒッターにオススメ。フェードでも低スピンの強弾道で飛ばせるシャフトです。

がっつりと叩きにいって球をつかまえたいヒッタータイプは「60S」はもちろん「60X」にフレックスを上げるのもアリ。一方、スインガータイプやターゲットを“点”で狙いたい人は、重量帯を落としても十分にコントロール性があるシャフトなので、50g台を試していいでしょう。その意味でヘッドスピード40m/s前後の方が、最大飛距離体験できるかもしれません。

『TG BLACK』は第一印象がけっこうハードなだけに「振らなきゃいけない」と気負うと、リキんだり体が左に突っ込んで上から打ち込んでしまいがち。このシャフトをフィッティングするときは、できるだけリキまずユルまず普段着のスイングを心がけると、自分に合う一本が見つかるし、それによって飛距離を伸ばせると思います。
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著者プロフィール

1978年2月創刊のゴルフ産業専門誌「月刊ゴルフ用品界」(GEW)を発行。2000年5月から影響力のあるコアゴルファーを対象にネット情報を発信するウエブサイト「GEW」を立ち上げた。各種業界団体と連携、ゴルフ市場活性化への活動も推進中。

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