世界は侍ジャパンをどう見ているのか――連覇を阻むプールC・Dのキーマンたち

侍ジャパンがWBCで警戒すべきプールCの刺客たち 米球界も注目する “打倒・日本”メンバーをチェック

村田洋輔

韓国代表に加わる可能性が高まったカージナルスのライリー・オブライエン 【Photo by Bob Kupbens/Icon Sportswire via Getty Images】

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で2大会連続四度目の優勝を狙う侍ジャパンの戦いは東京ドームで行われる1次ラウンドのプールCからスタートする。オーストラリア、韓国、チェコ、チャイニーズ・タイペイと同組で、侍ジャパンは1位通過の最有力候補だが、2024年に行われたWBSCプレミア12の決勝でチャイニーズ・タイペイに完封負けを喫したように、何が起こるかわからないのが国際大会の怖さでもある。ここでは米球界でプレーしている選手を中心に、1次ラウンドで侍ジャパンが警戒すべき選手を紹介していこう。

続々と名乗りを上げる“韓国系メジャーリーガー”たち

昨季は72試合の出場ながらOPS.937をマークしているジャメイ・ジョーンズ 【Photo By Winslow Townson/Getty Images】

 まず、過去のWBCで何度も名勝負を繰り広げてきた韓国は前回大会でトミー・エドマン(ドジャース)をメンバー入りさせたように、今回も韓国系のメジャーリーガーを戦力に加えることを目論んでいる。その筆頭がライリー・オブライエン(カージナルス)とジャメイ・ジョーンズ(タイガース)だ。両選手とも母親が韓国人で、韓国代表としてのWBC出場に強い関心を示しており、メンバー入りが実現する可能性は高い。オブライエンは30歳の救援右腕で、メジャー4年目の昨季は自己最多の42試合に登板し、3勝1敗6セーブ、6ホールド、防御率2.06の好成績をマーク。平均98マイル(約158キロ)のシンカーを軸とするゴロ系投手で、全体の2割強を占めるカーブは被打率.059、空振り率50.7%と非常に強力なボールだ。28歳のジョーンズはエンゼルスの元有望株で、タイガースに加入した昨季は自己最多の72試合に出場。主に外野の両翼とDHを兼任しながら打率.287、7本塁打、23打点、OPS.937と活躍した。今回、エドマンは右足首手術の影響で出場できないが、この2選手が加入すれば、間違いなく大きな戦力アップとなるだろう。

昨季はジャイアンツのレギュラーとして150試合に出場したイ・ジョンフ 【Photo by Matt Dirksen/Getty Images】

 もちろん、メジャーで奮闘する韓国人選手たちも忘れてはならない。イ・ジョンフ(ジャイアンツ)とキム・ヘソン(ドジャース)はチームの中心となるはずだ。27歳のイ・ジョンフはメジャー2年目の昨季、センターのレギュラーとして150試合に出場。リーグ2位となる12本の三塁打を放ち、打率.266、8本塁打、55打点、10盗塁、OPS.734を記録した。また、26歳のキム・ヘソンはドジャース1年目の昨季、なかなか出場機会に恵まれなかったものの、内外野を守るユーティリティとして71試合に出場。打率.280、3本塁打、17打点、13盗塁、OPS.699と一定の存在感を示した。しかし、メジャー5年間で52本塁打&84盗塁を記録し、2023年にはユーティリティ部門でゴールドグラブ賞に輝いているほどの実力者である30歳のキム・ハソンが右手中指の腱断裂で手術を受け、WBC出場が絶望的になってしまったのは痛い。ポスティング制度を利用し、パドレスに4年契約で加入したソン・ソンムンもオフシーズン中の打撃練習で脇腹を痛めたことが報じられており、WBCに出場できるかどうかは不透明だ。

 国内組では、昨季はケガの影響で長期離脱したものの、2024年に38本塁打&40盗塁をマークした22歳のキム・ドヨンが健康体ならば、大きな戦力となるはず。ドジャースとブルージェイズで活躍し、メジャー通算78勝を挙げた38歳のリュ・ヒョンジンもメンバー入りが検討されており、経験豊富なベテラン左腕が侍ジャパンの前に立ちはだかる可能性もありそうだ。さらに、韓国系のメジャーリーガーでは「左腕キラー」として知られる34歳のロブ・レフスナイダー(マリナーズ)や2023年にレンジャーズで12勝を挙げた実績を持つ31歳のデーン・ダニング(ブレーブスFA)にもメンバー入りの可能性がある。WBCでは2009年の第2回大会で準優勝したあと、3大会連続で1次ラウンド敗退に終わっており、複数の韓国系メジャーリーガーを含む「史上最強チーム」で復権を目指す。

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著者プロフィール

神戸出身。2001年、イチローのマリナーズ移籍をきっかけに本格的にMLBに興味を持つ。2016年からMLBライターとしての活動を開始し、2017年から日本語公式サイト『MLB.jp』編集長。2021年にはSPOZONE(現SPOTV NOW)で解説者デビュー。ジャンカルロ・スタントンと同じ日に生まれたことが密かな自慢。

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