ぶつかり合った1年が結実──父子鷹・奈良岡功大がつかんだ全日本初優勝
場内インタビューでは「今年は結構苦しい時期で、2回戦負けや1回戦負けが多くて苦しかったですけど、(シーズン終盤に)熊本マスターズ(ジャパン)で優勝して、全日本でも優勝できてすごく嬉しいです」と1年を振り返り、喜びを伝えたい相手として「僕の監督でもあり、父でもある奈良岡浩さん」と父の名を挙げた。
表彰式で示した父への感謝
奈良岡は24歳。父・浩さんがコーチを務め、全国中学校大会では史上初の3連覇を飾るなど幼少期から父子鷹で活躍してきたエリートだ。全日本総合でも、中1で予選に出場して1勝を挙げ、高校1年生では本戦1回戦を突破するなど早くから存在感を示していた。2021年には初めて決勝に進出したが、優勝を逃しており、22年、23年は大会途中で棄権。24年も準決勝敗退だった。その間に、2023年世界選手権の銀メダル獲得や24年パリ五輪出場など国際大会で活躍を見せてきたが、国内ファンの評価基準の一つとなる、日本最強の証を手にするのには少し時間がかかった。
2025年は尻上がりの成績
年明けから始まった父と子の衝突
選手と指導者の捉え方の相違は、親子の意地の衝突となった。
「2時間の練習をやろうというときに、高品質で高強度、あるいは高品質で低強度の練習をしたい。でも、低品質で高強度の練習をやるのは違う。それじゃあ、そこら辺のプレーヤーになってしまう。スキルがあるのだから、スキルを磨こう。その中で心肺機能を鍛えるようなことをやらなければいけないだろうと言ったのだけど、だいぶぶつかった。意見を言っても、自分はやっている、それはオレにしか分からないと言われる。でも、誰よりもお前を見ているという話はしたんですけど」(浩さん)