キャリアハイのオフにFA宣言も残留 35歳左腕の決め手になったものは?
そんな中、スポーツナビでは1月11日午後2時から読売テレビ・日本テレビ系で放送される『大和地所スペシャル 超プロ野球 ULTRA』の収録現場を取材。収録に参加する選手たちにインタビューを行った。
本稿では中日・松葉貴大へのインタビューをお届けしたい。
極寒のハマスタで、井上監督の初勝利をアシスト
穏やかな口調で松葉は振り返った。
本人の言葉にもあるように、2025年はキャリアハイと言えるシーズンになった。オリックスから移籍してきて7年目、これまでもコンスタントに投げてきたが、プロ野球選手としてもう一段階上に登った印象を受ける。
そんな松葉の2025年ベストピッチングはいつの試合だったのか。
「シーズン初登板です」
3月29日、横浜スタジアムで行われたDeNA戦。中日が1-0で最少リードを守り、井上一樹監督が初勝利を挙げた試合だ。この日先発の松葉は7回2安打無失点の好投。井上監督の記念すべき1勝をプレゼントすると同時に、通算1000投球回の節目にも到達した。
「最初の登板で監督の初勝利をアシストすることができたので、一番象徴的かつ印象に残る試合になりました」
ちなみにこの日の横浜は気温10度に満たない寒さで、雨も断続的に降っていた。3月末とは思えない気候の中で松葉は熱投を繰り広げ、相手先発のトレバー・バウアーに投げ勝った。
「めちゃくちゃ寒かったですよね。雨も降っていたので、かなり寒かったのを覚えています」
勝利という形で報われてなによりだ。
FA残留の理由は「ドラゴンズ愛」
「いろいろな話もありながら、一方で日に日にドラゴンズへの想いが強くなっていきました。チームメイトもそうですし、ファンの方から『残ってほしい』という声をプライベートの場を含めて、お声がけいただきました。本当にじわじわ、どんどんとドラゴンズに残りたい気持ちが高まって、残留を決めました」
松葉は中日に来て選手生命が伸びたピッチャーだ。
オリックス時代は快速球を武器にする本格派だったが、移籍を機に技巧派へモデルチェンジ。当初は先発しても5イニング限定で降板することが多く、「松葉課長」「定時退社」と呼ばれていた。ただ、ここ数年は完投への意欲を公言。2024年に初完投を含む2完投、昨季も1度完投をマークしている。
「ファンの声かけも要因になった」と松葉は話しているが、年齢を重ねてもチャレンジする姿勢が竜党の共感を呼び、“残留要請”に動いたのは想像に難くない。
「2026年は球団としても90周年の節目。そういう年にユニフォームを着させてもらえることは有り難いですし、ドラゴンズのために優勝したい気持ちが一番です」