「大本命不在」で混戦模様 桐蔭学園の3連覇なるか 大阪桐蔭、國學院栃木らも虎視眈々【全国高校ラグビー大会見どころ】

斉藤健仁

桐蔭学園を3連覇に導くか、キャプテンHO堂薗尚悟 【写真/斉藤健仁】

 12月27日から1月7日にかけて、大阪・東大阪市花園ラグビー場を中心に、高校ラグビー日本一を決める「花園」・全国高校ラグビー大会が開催される。

 今回は105回目の記念大会のため、例年の51校(北海道と東京が2校、大阪が開催地枠も含めて3校)よりも5校多い56校(予選出場校の多い千葉、神奈川、埼玉、愛知、福岡が1校増)が出場する。そのため、シード校もA・Bに分けず8校が選出された(例年はA・Bのシードそれぞれに優遇条件があった)。

 春の選抜大会でベスト8に進出した桐蔭学園(神奈川第1)、京都成章(京都)、東福岡(福岡第1)、御所実業(奈良)、大阪桐蔭(大阪第3)、佐賀工業(佐賀)、東海大相模(神奈川第2)の7校。加えて、春の選抜大会もう1つのベスト8だった京都工学院(京都)が京都予選決勝で敗退したため、6月の関東大会王者で夏の7人制大会も制した國學院栃木(栃木)がシードされた。なおシード8校は12月30日の2回戦から出場する。ここでは、いよいよ開幕が迫ってきた今大会の見どころを紹介しよう。

桐蔭学園の3連覇なるか!追いかける大阪桐蔭らシード校

 今大会の最大の注目ポイントは、昨季の花園で2連覇を達成し、さらに春の選抜大会も制している「東の横綱」桐蔭学園が戦後史上4校目となる<3連覇>なるか、だろう。かつては「西高東低」と言われていた高校ラグビー界だが、名将・藤原秀之監督の下、桐蔭学園は元号が令和になってから6大会で4度の栄冠に輝いた。昨季も準々決勝で優勝候補筆頭だった大阪桐蔭を下して、その勢いのまま頂点に立った。

 昨季の優勝を知るキャプテンHO堂薗尚悟(3年)を中心として仕事人の揃うFW陣、BKにもスペース感覚に長けたSO竹山史人(3年)、大型CTB古賀啓志(2年)らがいる。選抜大会もそうだったが、毎試合、徹底したミーティングにより、大会中に成長するのも特徴で、優勝候補の一つだ。

 その桐蔭学園を止める可能性のある最右翼は、やはり大阪桐蔭だろう。チームのベースは守備で、キャプテンCTB手崎颯志(3年)が引っ張る。FWもLO泊晴里(3年)を筆頭にフィジカル自慢の選手が揃い、BKの展開力にも長けており、決定力のあるWTBモレノ経廉ザンダー(3年)がエースだ。

 ただ「両桐蔭」の実力が突出しているわけではなく、今大会は大本命が不在と言われ、強豪チームの実力差があまりない「群雄割拠」の大会になると予想されている。

 群雄の一角としては、シード校で春の選抜大会準優勝の京都成章。京都予選決勝で好敵手である京都工学院に22-12としっかり勝利し全国大会の切符を手にした。「ピラニアタックル」が代名詞の前に出る守備、モールという武器もあり、SH佐藤啓譲、SO岡元聡志(ともに3年)のハーフ団のコントロールも巧みだ。さらに前大会ではベスト8で涙をのんだ過去優勝7回の強豪・東福岡もCTB半田悦翔(3年)を中心とした展開力は大会随一で、FW陣も強力。8度目の優勝を狙う。これまで準優勝3回の御所実業は、奈良予選決勝でライバルの天理と7-7の引き分け。抽選の結果4大会ぶり15回目の出場を決めた。伝統的に接点、モールに強く、花園初優勝を目指す。

 佐賀工業、東海大相模はともにFWに大型選手がおりモールが強みだが、BKにもランナーがいるバランスの取れたチームだ。さらに前大会ベスト4の國學院栃木は、ランに長けたCTB福田恒秀道(3年)がキャプテンを務め、展開力だけでなく、伝統のディフェンス&モールにも磨きをかけており、初優勝をうかがう。

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著者プロフィール

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)、「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「ラグビー語辞典」(誠文堂新光社)、「はじめてでもよく分かるラグビー観戦入門」(海竜社)など著書多数。

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