ウインターカップ4連覇に挑む京都精華学園 無念の夏から這い上がって迎える冬

U18日清食品トップリーグでは3連覇を達成した京都精華学園 【ⓒ兼子愼一郎】

「周りからのプレッシャーが強い中、インターハイは残念ながらベスト8で終わってしまいましたが、何としても結果を残したいと選手たちは頑張ってきました。今回、結果が出せたことをうれしく思います」(京都精華学園高校・山本綱義コーチ)

 8月23日から11月15日の期間で行われた「U18日清食品トップリーグ2025」。京都精華学園にとって3連覇で終えたこの大会は、自信を取り戻す機会にもなった。

 今年の夏、京都精華学園は4連覇を目指して岡山市で開催されたインターハイに臨んだ。しかし、準々決勝で無念の敗退。連覇の夢は道半ばで途絶えた。

2年生ながら京都精華の司令塔を務める吉田ひかり 【©兼子愼一郎】

 その準々決勝では創部3年目ながら実力のある日本航空高校北海道と対戦すると、前半は2年生で司令塔の吉田ひかりやインサイドの要であるンガルラ ムクナ リヤ(2年)らの得点で8点のリードを奪う。後半も流れは変わらず。第3クォーターを終えた時点で京都精華学園はリードを14点に広げていた。

 しかし第4クォーター、日本航空北海道のガード陣に3ポイントシュートを次々と決められると、そのガード陣の激しいディフェンスにも攻めあぐねてしまう。ジリジリと詰まっていく点差。エースの庵原有紗(3年)がテンポ良くシュートを沈めて勢いに乗る日本航空北海道に対し、京都精華学園はミスも乗じて得点が伸びない。そのまま試合終盤に逆転を許すと、最後は55-58で日本航空北海道に振り切られてしまった。

「ディフェンスを強化してきたのでディフェンスで持ちこたえてくれるだろうと思っていましたが、あれよあれよという間に点を取られてしまいました。最後までディフェンスを頑張り切れなかったですね」

連覇の重圧から解放されたチーム

 試合後、山本コーチはこのように試合を振り返った。その後も試合やチーム状況など記者の質問に一つずつ丁寧に答えていた山本コーチは、取材も終盤に差し掛かったとき、こう切り出した。

「これからのチーム作り、少し気が楽になりました」

 『連覇』の重圧は、当事者たちにしか感じえないものだろう。

「やっぱり選手たちはプレッシャーを感じていて、それにがんじがらめになっていたと思うんですね。先輩たちが3連覇をしたから次は自分たちが4連覇という気持ちが強かったと思います」と、山本コーチは選手たちの心情をおもんぱかった。

 夏は優勝どころか、メインコートにすら立つことができなかった。だが、同様に連覇の懸かるU18日清食品トップリーグ、そしてウインターカップでその記録を途絶えさせるわけにはいかない。チームはインターハイ以降、「全員で厳しい練習をしてきました」とキャプテンの坂口美果は言う。中でも、チームが重きを置いている『ディフェンス、リバウンド、ルーズボール』に関してはインターハイでの反省点でもあったため、練習から意識を高く持って取り組んだ。

 坂口自身は夏以降のことを「(個人的には)練習からディフェンスで泥臭いところをやっていこうと、強い気持ちでいました」と振り返る。また、坂口と同じ3年生の石渡セリーナも「インターハイでは点差が開いたときに油断したので、点差が開いても守り切ることを練習から意識しました」と、やはりディフェンスについて口にした。

「泥臭いところから」と、キャプテンの坂口美果は優勝会見で振り返った 【©兼子愼一郎】

 その取り組みは、8チームが集まってリーグ戦を行うU18日清食品トップリーグでしっかりと成果となって表れた。

 9月7日に初戦(対昭和学院高校)を迎えた京都精華学園は、順調に白星を重ねると、3戦目には夏に敗れた相手である日本航空北海道にも72-59で勝利。そのまま無敗で最終戦の桜花学園高校戦を迎えた。

 この時点で全勝は京都精華学園のみだったため、最終戦に勝てば文句なし、負けても7点差以内であれば優勝となったが、相手は常にしのぎを削る桜花学園。気の抜けない戦いが予想された。しかし、京都精華学園はインサイドを起点に第1クォーターから先行。第2、3クォーターこそ点差を縮められたが、試合を優位に進め、第4クォーターでは再び桜花学園を引き離して79-66で勝利を飾った。

 この試合では石渡が力強くリバウンドシュートを決め、ディフェンスでは桜花学園のガード陣のお株を奪うような『攻めるディフェンス』を披露。隙あらば速攻を仕掛けるなど40分間タフに足を動かした。また、ディフェンスに関しては大会を通しても、失点は岐阜女子高校に次ぎ、2番目に少ない数字を残している。

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