北中米W杯・F組「タレント力比較」 日本がオランダに引けを取らないポジションは?
日本とチュニジアを明らかに凌駕する
日本:C
オランダ:A
チュニジア:C
スウェーデン:B
日本にとって懸念されるのが選手のコンディションだ。本来DF陣の核になるべき冨安健洋は膝の怪我に苦しみ、もう1年以上ピッチに立っておらず、現在は所属クラブがない。仮にプレーできる状態まで戻り、どこかと契約したとしても、W杯までに以前のレベルに戻るのは難しいのではないか。
また伊藤洋輝も昨夏のバイエルン入り以来、故障に悩まされ続けている。先頃、約8か月ぶりの実戦復帰を果たしたのは朗報だが、ここからどこまでコンディションを高められるか。さらに板倉滉は今季からプレーするアヤックスで調子が上がらず、ベンチを温める試合も少なくない。
それでも渡辺剛(フェイエノールト)の台頭や、若い鈴木淳之介(コペンハーゲン)の成長など明るい材料もあり、ベテランの谷口彰悟(シントトロイデン)も健在。W杯で十分勝負できる戦力は有しているだろう。
予選10試合で失点0だったチュニジアは、このセクションが最大のストロングポイントだ。世界的なタレントこそ不在ながら、CB(センターバック)のモンタサル・タルビ(ロリアン)、ディラン・ブロン(セルベッテ)、ヤシン・メリアフ(エスペランス)は屈強で1対1に強く、いずれもW杯を経験してもいる。また左SB(サイドバック)アリ・アブディ(ニース)の攻撃力も魅力。戦力は日本と同程度と見ていいだろう。
重鎮フィルジル・ファン・ダイク(リバプール)が中核を担うオランダは、日本とチュニジアを明らかに凌駕する。いまなお世界トップレベルの実力を保つ34歳の主将以外にも、ユリエン・ティンベル(アーセナル)、ミッキー・ファン・デ・フェン(トッテナム)、ネイサン・アケー(マンチェスター・シティ)、マタイス・デ・リフト(マンチェスター・ユナイテッド)などCBには一線級が揃う。193センチの巨漢ながら破格のスピードを持つファン・デ・フェンをはじめ、ファン・ダイクとデ・リフト以外はSBも遜色なくこなすのも強みだ。さらに右SBは、デンゼル・ドゥムフリース(インテル)、ジェレミー・フリンポン(リバプール)という2人のワールドクラスがしのぎを削る。
欧州予選プレーオフ組では、ハードマーカーのCBイサク・ヒエン(アタランタ)や左SBダニエル・スベンソン(ドルトムント)など、各ポジションに好タレントを抱えるスウェーデンが最上位と見るが、戦力の質、量ともオランダとは小さくない差がある。
鈴木が普通にプレーできる状態なら日本の強みに
日本:B
オランダ:B
チュニジア:D
ウクライナ:B
11月に左手を骨折した鈴木彩艶(パルマ)次第で日本の評価は変わる。W杯には間に合う見込みと伝えられるが、この23歳の守護神が普通にプレーできる状態ならばGKは日本の強みのひとつとなる。昨季からプレーするイタリアで大きく成長し、他の欧州諸国でも評価を高めている鈴木は、ブライトンで三笘とともにプレーするオランダの正GKバルト・フェルブルッヘンと比較しても実力は遜色ないだろう。
逆に鈴木が出られない、あるいは怪我が治ってもフォームを取り戻せないようだと苦しい。早川友基(鹿島)も大迫敬介(広島)も好選手だが、国際経験に乏しい点も含めて鈴木ほどの信頼は置けない。
GKに不安を抱えるのはチュニジア。予選では無失点だったとはいえ、相手に恵まれた面もあり額面通りには受け取れない。前回大会のメンバーであるアイメン・ダーメン(スファクシアン)とベシル・ベン・サイド(エスペランス)が正GK候補だが、いずれも欧州のリーグでのプレー経験はなく、鈴木やフェルブルッヘンとは明白な実力差がある。
欧州予選プレーオフを戦う4か国の中からは、ウクライナを挙げるのが妥当か。正GKのアナトリー・トルビン(ベンフィカ)は2メートル近い巨漢で、まだ24歳と若く成長途上ながら、未来のワールドクラス候補と言うべき逸材だ。レアル・マドリーに6年在籍する実力者のアンドリー・ルニンが、バックアッパーとして控えているも心強い。
(企画・編集:YOJI-GEN)