ラグビー日本代表は“死の組”回避も...1位で予選突破すべき「理由」 W杯同組のフランス、アメリカ、サモアを分析

斉藤健仁

組み合わせ抽選会後、写真撮影に笑顔で応じる日本代表・エディー・ジョーンズヘッドコーチ 【写真:斉藤健仁】

 12月3日、シドニーで2027年ラグビーワールドカップ(W杯)オーストラリア大会の予選プール組み合わせ抽選会が開催された。

 抽選は、出場権を獲得した24チームを11月末時点での世界ランキングの上位から4つの「バンド」に分けて、各バンドから1チームずつをA~Fの予選プールに振り分けていく方式。なお、キックオフ時間や場所などのマッチスケジュールは、来年2月3日に発表される予定だ。

 大会方式も変更となる2027年W杯は、どんな大会になるのだろうか。

出場チームが増え、大会方式も変わる2027W杯

 2027年10月1日から始まる大会は、これまでより4チーム増えて24チームが参加する。そのため、予選プールは4チーム×6組(前回大会は5チーム×4組)で行われることになった。

 決勝トーナメントへは、各予選プールの上位2チーム(計12チーム)と予選プール3位の上位4チームの計16チームが進出し、優勝杯である「ウェブ・エリス・カップ」を争う。

シドニーで行われた2027年ラグビーワールドカップの予選プール抽選会 【©WORLD RUGBY】

世界ランキング12位に滑り込み、抽選会の「バンド2」入り

 日本代表が入った予選プールE組は以下のとおり。

フランス(5)、日本(12)、アメリカ(16)、サモア(19)
※()内は11月末時点の世界ランキング


 日本代表を率いるエディー・ジョーンズ ヘッドコーチ(HC)は、予選プールの組み合わせが決まった直後の会見で率直な感想をこう話した。

「抽選後こそが本当にワクワクする瞬間です。なぜなら、目指すべき目標が明確になるからです。

 W杯のすばらしい点は、すべてのチームが最高の状態で臨むことです。世界最高の選手たちが集結します。満員のスタジアムでプレーできます。観客の熱気はすばらしく、レフェリーも最高の状態で、全員が最高の状態です。W杯に参加できることは本当に光栄です。

 そして自分がどのグループに入ったかを知ると、どう戦わなければならないか、何を準備すべきか、という感覚が湧いてきます」

 日本代表(世界ランキング12位)は、11月22日のジョージア代表戦に勝利(25-23/Mikheil Meskhi Stadium@ジョージア)したことで、抽選で有利な「バンド2(世界ランキング7~12位)」に入ることができた。

 これで世界ランク7位から11位のチームと同組にはならない。つまり「バンド2」に入ったことで、格上とは1チームしか同組にならなかった(E組では5位のフランス)ということだ。

E組対戦国:フランス代表(世界ランキング5位)

フランス代表とは2022年11月にもリポビタンD ツアーで対戦。アウェイで17-35と敗れた 【写真:斉藤健仁】

 日本代表がW杯でフランスと対戦するのは2011年大会以来となる。

 過去の対戦成績は1分13敗と大きく負け越している。ただ2017年11月には23-23で引き分け、2022年7月は15-20と善戦した。

 エディー・ジョーンズHCは「フランス代表は世界トップクラス。強力なFW陣を擁し、22mライン付近に侵入すると、9番を中心に3人の選手で攻撃を展開する。そのため、大型選手に対しては2人で対応する必要があり、ラック周辺の守備は高いレベルが求められます」と話した。

 ただW杯2連覇中の南アフリカ代表(世界ランキング1位)、「オールブラックス」ことニュージーランド代表(2位)、イングランド代表(3位)と比べればやや与しやすい相手であることは間違いないだろう。日本代表は過去1度も勝利したことがないフランス代表をW杯で倒すべく、ここから2年間研鑽を積んでいくことになる。

E組対戦国:アメリカ代表(世界ランキング16位)

アメリカ代表とは近年、パシフィックネーションズカップで対戦がつづく。2024年9月も41-24で勝利。 【写真:斉藤健仁】

 アメリカ代表とは12勝13敗とテストマッチでは負け越しているが、2015年W杯で勝利(28-18)してからは4連勝中(2019、2024、2025年)だ。今年9月にアウェイで対戦した試合でも47-21と快勝している。セットプレーと高速アタックで相手を崩すことができれば、W杯でも勝利を挙げることができるはずだ。

E組対戦国:サモア代表(世界ランキング19位)

2024年9月のパシフィックネーションズカップ。試合前に「シヴァタウ」を披露するサモア代表 【写真:斉藤健仁】

 最後にW杯出場を決めたサモア代表にも、日本代表は7勝12敗と負け越している。だが、直近6戦(2014、2015、2019、2023に2回、2024年)では5勝1敗で、W杯では過去3大会連続で対戦しており3連勝中だ。昨年9月にも国内で対戦して49-27で勝利した。サモア代表はW杯ではベストメンバーを揃えてくるはずだが、日本代表が規律よく戦えば、近年のW杯同様、十分に勝機を見い出せるだろう。

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著者プロフィール

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーとサッカーを中心に執筆。エディー・ジャパンのテストマッチ全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」、「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「ラグビー「観戦力」が高まる」(東邦出版)、「田中史朗と堀江翔太が日本代表に欠かせない本当の理由」(ガイドワークス)、「ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「エディー・ジョーンズ4年間の軌跡―」(ベースボール・マガジン社)、「高校ラグビーは頭脳が9割」(東邦出版)、「ラグビー語辞典」(誠文堂新光社)、「はじめてでもよく分かるラグビー観戦入門」(海竜社)など著書多数。

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