31戦連続無敗を誇るW杯優勝候補のスペイン それでも指揮官デ・ラ・フエンテが批判される理由とは?
もっと賞賛が降り注いでもいいはずなのに
もちろんその前に、約半年後に迫った北中米W杯だ。アメリカの現地時間12月5日には注目の組み合わせ抽選会が行われるが、今回FIFAは事前に新たなルールを設けることを発表。それはスペインにとって朗報となった。
そのルールとは、現在FIFAランキングの上位4カ国をシード扱いにしたことだ。1位のスペインと2位アルゼンチン、同じく3位のフランスと4位のイングランドをそれぞれ反対側のグループの組み込み、順当に1位で勝ち上がった場合、決勝まで「スペイン対アルゼンチン」、「フランス対イングランド」のカードは実現不可能な仕組みになっている。スペインが強敵のフランスやイングランドと対戦するのも、準決勝に進んだ場合に限られるが、ただしグループステージで2位になった時点で、こうした恩恵は受けられなくなる。
いずれにしても、欧州予選を無敗で突破し、現在公式戦で31戦連続無敗(2018~21年にイタリアが樹立した世界記録に並ぶ)を誇るスペインが、北中米W杯の優勝候補であることは間違いない。したがって、指揮を執るルイス・デ・ラ・フエンテ監督には、もっと賞賛が降り注いでもいいはずなのだが、逆に最近はその言動に対して批判的な声をよく耳にするようになった。
第4審判が求めた握手を振り払って
これにはスペインメディアも驚きを隠せなかった。映像は瞬く間にSNSでも拡散され、「世界一の代表を率いる監督のやることじゃない」「試合でどんなに不愉快なことがあっても、握手をするのは最低限の礼儀」「教育がないにも程がある」「スペイン代表のイメージを汚した」などと、スポーツマンシップからかけ離れた行動に非難が集中している。
デ・ラ・フエンテ自身は、「(第4審判に)気づかなかったとはいえ、自分の行動を恥じている」と会見で謝罪したが、これだけ長い監督経験がありながら、気づかなかったはずがない、と周囲の反応は冷たい。
前任者のルイス・エンリケや、10年南アフリカW杯と12年のEUROを制したビセンテ・デル・ボスケとは異なり、感情が分かりやすく表に出るデ・ラ・フエンテだけに、さまざまな対立を招くことが少なくない。とりわけ代表選手たちが所属するクラブの首脳陣とは何度となく衝突しているが、さらに言えば、身内であるはずのスペインサッカー協会も、彼の扱いに手を焼いているような節があるのだ。