データで分析する現役ドラフト連載2025

【現役ドラフト】パ・リーグの注目投手10人を紹介 才能の開花が待たれる投手たちに転機は訪れるか

データスタジアム株式会社

故障がほぼないロッテ・東妻はスライダー以外の球種の質が改善すれば即戦力として台頭しそう 【写真は共同】

 出場機会に恵まれない選手の移籍活性化を狙い、2022年度に初めて実施された現役ドラフト。12月9日に開催予定の第4回現役ドラフトに向け、対象選手の中から今季二軍で好成績を残した選手を中心に紹介するコラムを全4回に分けてお届けする。

※本文は2025年11月29日時点の情報をもとに執筆
※以下、選手の年齢は2025年12月31日時点

 今回はパ・リーグ投手編だ。環境次第では主戦場を一軍に移し、チームに貢献することが期待される選手たちである。昨年度の現役ドラフトで移籍した投手の中では、巨人・田中瑛斗やヤクルト・矢崎拓也がシーズンを通して一軍の戦力として躍動したが、彼らに続くような活躍の可能性を秘める選手たちを紹介したい。

【データ提供:データスタジアム】

東妻 勇輔(ロッテ)
 通算125試合に登板した実績を持つ東妻勇輔。直近の2年間はいずれも6試合の登板にとどまるも、二軍では登板を重ねており、故障による離脱期間がほぼないタフネスさが1つの強みといえる。また、最大の武器であるスライダーは、二軍で被打率.079、奪空振り率24.5%と優秀な数字をマークした。一方で、ストレートやフォークの被打率が4割を超えるなど課題は明白。スライダー以外の球種の質が改善すれば、再び一軍で活躍する可能性を秘めているだろう。

廣畑 敦也(ロッテ)
 多彩な変化球を駆使して打者と勝負する廣畑敦也。近年は一軍で結果を残せていないものの、4年目の今季は二軍で36試合に登板して防御率1.60を記録した。50回2/3を投げ、与四球はわずか5個と制球力の良さが光る。また、右打者に対しては被打率.133をマーク。内角へのシュートを織り交ぜながらストライクゾーンの幅を広く使う投球スタイルは、昨年の現役ドラフトでの移籍を機にブレークした巨人・田中瑛斗と重なるところもある。来季は右打者へのワンポイント起用を足がかりとして、一軍への定着が期待されるところだ。

青山 美夏人(西武)
 高めの直球と落差のあるスプリット、ブレーキの利いたカーブといった高低で勝負するスタイルの青山美夏人。入団1年目の23年には一時クローザーとしても起用され、39試合に登板して防御率2.96を記録。先発に転向した昨季はプロ初完封を達成した。迎えた3年目の今季は、右肩痛の影響で公式戦初登板が7月末まで遅れ、不本意なシーズンとなった。成績が伸び悩んだ主因としてはケガが挙げられるが、入団から球速が伸びずに下降傾向にある点は気がかりなところ。投球スタイルを踏まえても、直球の球威が上がってくると成績も飛躍的に向上するはずだ。

豆田 泰志(西武)
 伸びのあるストレートが持ち味の豆田泰志。高卒3年目の23年に育成契約から支配下契約となり、16試合の登板で防御率0.59をマークした。今季は制球難に苦しみ開幕から二軍生活が続いたものの、夏場から調子を上げて9月下旬に一軍初昇格。3試合に投げて4回無失点6奪三振と結果を残した。わずかな投球数ではあるものの、この間に記録した奪空振り率15.3%は今井達也に匹敵する高水準であり、空振りを奪う能力の高さを示した。まだ22歳という若さからも、今後の飛躍が期待される存在だ。

津留﨑 大成(楽天)
 イニングまたぎの起用にも応えるタフネス右腕の津留﨑大成。6年目の今季は17試合にリリーフ登板し、9月は9試合に投げて防御率1.15とシーズン終盤に存在感を放った。昨季の球種割合と比較すると、今季はカットボールの割合が減少した分、スライダーが増加。そのスライダーは二軍で25打数1安打16奪三振と猛威を振るい、一軍でも被打率.105と今季の活躍を支えるウイニングショットとなった。一軍と二軍を行き来しながら試行錯誤するシーズンが長らく続いていたが、その努力が実を結びつつあり、来季こそ一軍定着が期待される。

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データスタジアム株式会社は、スポーツデータの分析・配信などを行う企業。野球、サッカー、バスケットボール、卓球などの試合内容をデータ化・分析し、情報を各種メディア・チームなどに提供・配信する。

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