「投げられれば二桁は勝てる」 元西武GM渡辺久信が語るソフトバンク徐若熙の“本当の価値”

構成:スリーライト

ソフトバンク入りが発表された徐若熙 【©CPBL】

 最速158キロを誇り、今オフ注目の投手として日米複数球団による争奪戦の末、ソフトバンク入団が22日に発表された徐若熙。かつて西武GMとして海外選手の調査にも携わった渡辺久信氏は、この右腕をどう見たのか。日本野球への適応、体の強さ、起用法まで――渡辺氏が徐若熙の“本当の価値”を語った。

「いろいろなボールを投げられる」25歳右腕

――日米複数球団が争奪戦の末、ソフトバンク入りが決まった徐若熙。どんな投手かご存知ですか?

 知っています。ストレート、スライダー、チェンジアップ、カーブ、一通りの球種を投げる投手だと思います。

――西武GMの頃は、徐若熙の調査はしていましたか?

 調査はしていません。僕がGMの頃は、徐若熙ではなくて、アマチュア時代の林安可の方を見に行っていました。僕がGMだった頃はまだ若手だったので、獲得できなかったんですよね。今回も徐若熙はポスティングでの移籍ですよね。

――日米複数球団が争奪戦を繰り広げた結果、ソフトバンク入りが発表されました。

 西武も獲得に動けばよかったのにね。でもどうでしょう? ケガが心配ですね。体がまだ弱そうなイメージでしたから。過去にトミー・ジョン手術を受けているはずです。

――映像で投球フォームを見て、どんな印象を持ちましたか?

 ある程度フォームは出来上がっている感じがしますね。投げられれば勝ちますよ、このピッチャーは。うん、投げられれば、ですけどね。体の状態次第ではないでしょうか。

――おそらく先発で起用されるかと思いますが、シーズンを通してコンスタントに投げられれば、どれくらい勝ちそうですか?

 持っているものは素晴らしいので、二桁は勝てると思いますよ。ただ、性格にもよるんですよね。日本の野球にどうアジャストできるか。どんなに良いものを持っていても、例えば西武にいた郭俊麟はすごい投手だなと思ったけど、なかなか日本の野球にアジャストできませんでした。性格までは僕もよく知りませんから。

――西武には渡辺さんと一緒にプレーされた郭泰源さんをはじめ、台湾出身の投手が歴代在籍しています。

 許銘傑、張誌家とかね(笑)。そのなかでも、この投手はいいと思いますよ。日本でも活躍できると思います。

――徐若熙の良さをどう評価していますか?

 球種の1つひとつのレベルがとても高いです。日本の打者はレベルが高いので、いろいろな球種を扱える投手でないと、そうは勝てません。でもこの投手はいろいろなボールを投げられます。

――ストレートの威力もありそうです。

 ありますね。152、3キロで投げておけば十分ではないでしょうか。これだけ変化球の精度が高ければ、158キロとか無理して投げなくても抑えられるでしょう。

――体は細そうな印象ですね。身長は180センチ、体重は76キロという情報です。

 細いですね。でも入団した頃よりは大きくなったかな? でも細いですよ。日本に来てどれくらい大きくなれるか。

――西武も髙橋光成投手、今井達也投手がMLBに移籍しそうなので、欲しかった投手では?

 もちろん欲しい投手ですよ。10勝してくれれば十分でしょう。今シーズンは何勝していますか?

――19試合に登板して、5勝7敗、防御率は2.05です。

 そんなもんですよね? そうなんですよ。もしかしたら1年通して投げていないのかもしれません。成績自体は大したことないんですよ。本当にいつもそうなんです、この投手は。でも、本人にとって日本の方が水が合うような気がしますね。

 まだ25歳と若いですし将来性を評価して、ということも十分にあると思います。良い投手なのは間違いないので、来シーズン、注目して見てみたいですね。
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