現地発! プレミア日本人の週刊リポート(毎週水曜更新)

三笘不在のブライトン相手に輝きを放った鎌田 怪我に苦しむ代表の僚友と同じ左サイドで躍動

森昌利

日本人対決が期待されたクリスタルパレス対ブライトンはスコアレスドロー。鎌田はフル出場して好パフォーマンスを見せたが、三笘は5戦連続でベンチ外に…… 【Photo by Crystal Pix/MB Media/Getty Images】

 11月9日(現地時間、以下同)、プレミアリーグ第11節のクリスタルパレス対ブライトン。左足首の怪我で第7節から欠場が続く三笘薫がまたしてもベンチ外となった一方で、前線で起用された鎌田大地は持ち前の攻撃センスを発揮して見せ場を作った。この日は奇しくも、英国で最も重要な記念日と言える「リメンバランス・サンデー」。鎌田が躍動したこの試合でも、不振のリバプールがマンチェスター・シティに0-3と完敗した注目カードでも、キックオフ前には厳粛なセレモニーが行われた。

「次は出る」と言い続けたヒュルツェラー監督は目も合わせず…

 結論から言ってしまうと、「プレミア日本人の週刊リポート」と銘打っておきながら、11月第2週の週末に行われたプレミアリーグ第11節で、試合に出場した日本人選手は先週のコラムで大きく取り上げたクリスタルパレスの鎌田大地だけで、しかも彼に取材できなかった。

 無論、三笘薫との対決が期待されたブライトン戦には出かけた。しかし三笘はまたしても欠場。9月27日に行われたチェルシー戦で左足首を痛めて、翌週のウルバーハンプトン戦を欠場した際、ファビアン・ヒュルツェラー監督は「(10月の)代表ウイークが終わったころには復帰しているだろう」と軽症であることを示唆したが、今回のクリスタルパレス戦まで6週間の離脱である。重症でないとこんなに欠場は続かない。

 ところが32歳のドイツ人監督は、毎試合、三笘の復帰を示唆するコメントを続けている。となれば、現在の日本代表チームの中でも久保建英と並ぶエース格の三笘を追わないわけにはいかない。

 このクリスタルパレス戦後、ヒュルツェラー監督は鎌田が現れるのを待つ筆者の前を通り過ぎたが、目を合わそうともしなかった。

 もちろん、クリスタルパレスはブライトンにとって最も負けたくない相手。両クラブの本拠地は70キロもの距離がありながら、南ロンドンとイングランド南端の海辺の街をつなぐ高速道路に因んで「M23ダービー」と呼ばれるこのカードは、フィジカルな肉弾戦となる可能性が高く、故障上がりの日本代表MFの復帰戦としては負担が大きすぎると判断したのかもしれない。

 けれども「次は出る」と言い続けながらベンチにも入れない状況が続けば、筆者の監督を見る視線は厳しくなり、相手は目を合わそうともしない、というわけだ。

鎌田は左ウイングでセンスを感じさせるパフォーマンスを披露

鎌田は後半27分、自らドリブルでゴール前まで持ち込み、敵DFをかわして左足でシュートを放ったが、ボールは惜しくも枠の外へ 【写真:ロイター/アフロ】

 鎌田はこの試合で、先週のコラムでそのプレーを絶賛したダブルボランチの一角ではなく、3トップの左サイドで先発した。

 両軍が相手にスペースを与えないダービーらしい前半。前線でブライトンの激しいプレスに直面しながらも、ボールをキープし、的確なパスワークを見せて、鎌田らしいフットボールセンスを感じさせるパフォーマンスだった。

 そして後半には2度、決定機があった。しかし後半10分のシュートは、右足のファーストタッチがやや大きく、横に流れたボールに左足を合わせたが、左隅のトップコーナーを狙いすぎて枠を外した。

 2度目のチャンスは同27分。中盤のやや左でスペースにパスを引き出すと、そのままドリブルで前進。ペナルティエリア内に入り、右足で切り返して縦抜けしセンターバックのヤン・ポール・ファン・ヘッケを一瞬でかわすと、左足を素早く振り抜いた。

 記者席からだと逆サイドからのシュートで、ボールがゴールネットに突き刺さったように見えて、待望のゴールだと雄叫びまで上げてしまったが、突き刺さったのは外側のサイドネット。試合はこのまま0-0のスコアレスドローで終了して、鎌田が我々日本人記者団が待ち受ける取材エリアに現れることはなかった。

 しかも同日に行われたリーグ戦で田中碧も遠藤航も出番なし。しかもリーズもリバプールも負けた。

 さらに、今夏にトットナムに移籍した高井幸大は11月末に怪我から復帰すると報道されているが、いまだプレミアリーグのピッチに上がっていない。

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著者プロフィール

1962年3月24日福岡県生まれ。1993年に英国人女性と結婚して英国に移住し、1998年からサッカーの取材を開始。2001年、日本代表FW西澤明訓がボルトンに移籍したことを契機にプレミアリーグの取材を始め、2025-26で25シーズン目。サッカーの母国イングランドの「フットボール」の興奮と情熱を在住歴トータル30年の現地感覚で伝える。大のビートルズ・ファンで、1960・70年代の英国ロックにも詳しい。

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