【アルゼンチン共和国杯】最高評価「190」前走4着が初GII獲りへ タイム評価が見つける激走馬
近3走平均でも実績馬を上回る
「タイム評価」とは、単なる走破タイムではなく、馬場状態やペースといった「タイムの出やすさ」を加味し、異なるレースの走破タイムの「真の価値」を比較可能にした指標だ。
アルゼンチン共和国杯での激走を予感させるのは、メンバー中、断トツの「190」という最高評価を与えられた、ディマイザキッドだ。近3走の平均評価でも最上位と、初の2500m挑戦へ期待が高まる。
しかし、ディマイザキッドが記録した「190」という数値は、ローシャムパークの「183」、ホーエリートの「177」、シュトルーヴェの「175」を突き放している。
近3走のパフォーマンスの安定度を示す「近3走平均タイム評価」においても、ディマイザキッドは「172」を記録。これはローシャムパークの「161」、ホーエリートとシュトルーヴェの「155」を上回っており、直近のパフォーマンスの質でも他をリードしている。
距離延長は「好機」、陣営の戦略
最大の焦点は、初の2500mという距離への適性だろう。前走の毎日王冠(GII・1800m)では、メンバー最速となる上がり3ハロン33.2秒という鋭い末脚を繰り出している。注目すべきは、陣営がその前走を「距離が足りなかった」との報道陣へのコメントだ。
1800mという距離で、あれだけの末脚を使いながらも、陣営は「距離不足」と判断している。これは、今回の700mという大幅な距離延長が、単なる「挑戦」ではなく、前走の敗因を解消するための「戦略」であることを示している。
血統背景に目を向けると、豊富なスタミナを持つ産駒が輩出したブライアンズタイムの血を、比較的濃く受け継いでいる(3x4のクロス)。これは、長い距離を走り切るためのスタミナが遺伝している可能性が高いことを示している。
加えて、清水英克調教師の「引っ掛かる馬ではない」とのコメントから、操縦性の高さもうかがえる。レース中に騎手の指示を無視して無駄に力んでしまうことがなく、リラックスして走れるため、エネルギー消費を抑えられる。「燃費の良さ」が、2500mという距離の最後の勝負どころで活きてくるはずだ。
万全の態勢、府中の直線で爆発へ
清水調教師が「引き続き東京コースは歓迎材料」と明言している通り、長い直線を持つ東京競馬場は、前走で見せた上がり33.2秒の末脚を最大限に活かせる舞台だ。
直前の状態も申し分ない。最終追い切りは美浦ウッドチップ(W)コースで行われ、終い1ハロンは11.9秒を記録した。最高評価「190」という絶対値、そして近3走平均の安定性。東京コース適性もタイム評価が証明済みだ。
実績馬が揃うハンデGII、府中の長い直線で、ディマイザキッドの末脚が爆発する瞬間を待つ。
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ