MLBポストシーズンレポート2025

追い込まれたドジャースは再び敵地トロントへ 崖っぷちで蘇る大谷翔平の言葉「2連勝すればいいゲーム」

丹羽政善

「らしさ」を発揮するブルージェイズ

ウラジーミル・ゲレロJr.の本塁打などで勢いに乗るブルージェイズ 【Photo by Daniel Shirey/MLB Photos via Getty Images】

 おそらく、ドジャースのやりたい野球をいま、ブルージェイズがやっている。

 冒頭でも触れたが、七回の勝負どころでは、相手のミスをついて加点。一方のドジャースは七回、1死からテオスカー・ヘルナデスが内野安打で出塁したが、続くトミー・エドマンが併殺に終わった。

四回、ドールトン・バーショの打球を後逸するテオスカー・ヘルナンデス 【Photo by Luke Hales/Getty Images】

 ドジャースは、守備も乱れた。

 四回の失点は、ヘルナンデスが無理に突っ込んだ結果、打球を後ろに逸らして三塁打。直後、犠牲フライで失点した。七回の2失点も、3四球とワイルドピッチが絡んだ。

 さて、ドジャースは9月7日以降、約7週間に渡って、1年を通して最高の野球を続けてきたが、ブレーキがかかった。逆にブルージェイズは、しっかり進塁打を打ち、盗塁などでドジャースを翻弄。彼ららしい野球をやっている。

 追い込まれたドジャース。延長十八回までもつれた第3戦で影の立役者となった山本由伸にもう一度頼らざるを得ないのか。

 負けたら終わりという状況は、昨年のパドレスとの地区シリーズ以来。あのときは1勝2敗から2連勝して、ナ・リーグの優勝決定戦に駒を進めた。

 第3戦終了後、大谷は疑うことなく、言い切った。

「あとはシンプルに2勝するということだけを考える」

――後がないが。

「いや、2連勝すればいいゲームだと思っている。後がない感覚が今の僕にはない。2連勝すればOKというゲーム」

 チーム全体が、同じようにポジティブでいられるのか。

 第5戦がホームだった昨季と違って、今回は敵地で2連勝をしなければならない。今年のワールドシリーズは明後日、トロントに舞台を移す。

(企画構成:スリーライト)

2/2ページ

著者プロフィール

1967年、愛知県生まれ。立教大学経済学部卒業。出版社に勤務の後、95年秋に渡米。インディアナ州立大学スポーツマネージメント学部卒業。シアトルに居を構え、MLB、NBAなど現地のスポーツを精力的に取材し、コラムや記事の配信を行う。3月24日、日本経済新聞出版社より、「イチロー・フィールド」(野球を超えた人生哲学)を上梓する。

新着記事

お知らせ

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント