元中日監督・与田剛が選ぶWBC侍ジャパンメンバー30人(内野手・外野手編) 「超攻撃的布陣」であれば2番・鈴木誠也
第1回目はピッチングコーチとして2009年、2013年大会を経験している与田剛さんに選んでいただきました。前回のバッテリー編に続いて、今回は内野手と外野手を見ていきます。
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内野のポイントは「ユーティリティー性」
内野はここまではスラスラ名前が出たのですが、ショートは悩みましたね。実績のある源田壮亮(西武)で行きたいところもありますが、今シーズンちょっと良くなかったので小園海斗(広島)を選びました。泉口友汰(巨人)も今シーズン良かったので悩みましたが、小園は内野をどこでも守れますしね。あとはショート、サードのバックアップとして村林一輝(楽天)、セカンドのバックアップで中野拓夢(阪神)を選びました。
内野を選んだポイントの一つはユーティリティー性です。小園、村林はもちろんですけど、牧もセカンド、ファーストが出来ますし、岡本はサード、ファーストができる。佐藤も外野ができる。そういう意味で首位打者の牧原大成(ソフトバンク)も内外野が守れるので選びたかったのですが、今回は泣く泣く外すことになりました。
【内野手(7人)】
岡本和真(巨人)
牧秀悟(DeNA)
佐藤輝明(阪神)
小園海斗(広島)
村上宗隆(ヤクルト)
村林一輝(楽天)
中野拓夢(阪神)
近藤健介、吉田正尚をどうするか…
センターは岡林勇希(中日)か周東佑京(ソフトバンク)の2人。周東は同じ俊足の五十幡亮汰(日本ハム)とどちらにするかで迷いましたが、最終的にはいざとなったら内野も守れるユーティリティー性で周東にしました。周東は前回大会では代走、守備固めとして使われていましたが、岡林も含めてセンターのスタメンで使ってほしいですね。2人とも脚があって守備が良いのはもちろんですけど、バッティングもパンチ力がついてとても良くなっています。多少詰まってもヒットゾーンに運ぶ能力がこの2人は素晴らしい。岡林は今シーズン最多安打も獲っていますしね。
ライトは鈴木誠也(カブス)、レフトに森下翔太(阪神)。バックアップで万波中正(日本ハム)。万波は両翼で使えますし、貴重な右の代打としても使えます。
今回、30人のメンバーを選ぶにあたって一番悩んだのは近藤健介(ソフトバンク)を入れるかどうかでした。前回大会の活躍もありますし、あれだけ実績のある選手ですから、どうにかしてメンバーに入れたかったです。でもピッチャーは14人以上は選ばないといけない、キャッチャーも3人は欲しい。内野もバックアップでユーティリティー性のある選手が2人は欲しいですし、岡本、村上、佐藤は外せない。
そうやって考えていくと外野のメンバーは大谷を含めて6人になります。大谷はもちろんですが、鈴木誠也と森下は外せません。センターを守れて守備、代走のスペシャリストとしても使いたい岡林と周東も外せない。そうすると外野の枠はあと一つになります。
最後の1人を万波にするか近藤にするかで相当悩みました。最終的には今シーズンのコンディショニングを考えると万波なのかなと。万波は新しい世代の選手ということもありますし、走攻守のバランスも良く取れていますしね。吉田正尚(レッドソックス)も入れたいところでしたが、近藤と同じ理由で今回は選ぶことができませんでした。
【外野手(6人)】
鈴木誠也(カブス)
森下翔太(阪神)
岡林勇希(中日)
周東佑京(ソフトバンク)
万波中正(日本ハム)
大谷翔平(ドジャース)
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