週刊ドラフトレポート2025(毎週金曜日更新)

まだいる!大化け期待のドラフト候補 西尾さんが選んだ最終上位候補19人!

西尾典文

いよいよ迎える「運命の日」。指名を待つ候補者たちはまだまだ多くいる 【撮影:西尾典文】

 秋に行われるドラフト会議に向けて、年間400試合以上のアマチュア野球を観戦し、ドラフト中継番組では解説も務めるベースボールライター西尾典文さんが、有望なアマチュア選手を毎週レポートします。

 今回はまだ紹介できずにいた大化けが期待できる選手と、ドラフト上位候補の顔ぶれを紹介します。

「実力者揃う大学生野手。人材少ない捕手で支配下が狙えるのは?」

 今年は合計61人の選手を紹介してきた週刊ドラフトレポートだが、昨年も69人が支配下で指名されていることを考えると、これまで紹介できていない選手も支配下で指名される可能性は十分にある。そこで2025年のレポート最終回となる今回は、まだ紹介できていなかった大化けが期待できる選手を紹介したい。

 投手では近年社会人の選手を下位指名で狙うケースが多いが、その候補として中岡大河(JR西日本)、谷脇弘起(日本生命)、岩本龍之介(JFE西日本)の3人を挙げたい。中岡は富士大時代から評判の投手だったが2年目の今年はエース格へと成長。都市対抗本戦では結果を残すことはできなかったが、高い制球力と150キロに迫るストレートはいずれもハイレベルだ。まだ細身で今後の成長も見込めるだけに、意外に高い順位で指名される可能性もあるだろう。

本格派右腕の中岡大河(JR西日本)は今後の成長も大いに期待できる 【撮影:西尾典文】

 谷脇も立命館大時代には4年秋にノーヒット・ノーランを達成している大型右腕。社会人では先発、リリーフの両方で起用され、今年は都市対抗でも結果を残した。プロで勝負できる武器があるかは判断が分かれるところだが、大型であらゆる役割をこなせる点が評価される可能性もありそうだ。

 岩本は亜細亜大の4年から本格化してきたサウスポー。ストレートは140キロ台中盤だが、スライダー、カーブなど変化球のレベルは高く左投手らしいボールの角度があるのも持ち味だ。リリーフタイプの左腕として狙う球団も多くなりそうだ。

 また大学生投手では故障の影響で離脱している選手も過去の実績などから浮上してくる可能性があり、高須大雅、久野悠斗(ともに明治大)、鈴木豪太(大阪商業大)などがその候補となる。特に鈴木は春まではフル回転の活躍を見せており、今年あまりいないタイプの本格派サイドスローで制球力も高いという特長があるだけに、秋のリーグ戦では投げていなくても高く評価している球団もあるだろう。

昨春は防御率0.00でリーグ優勝に貢献した鈴木豪太(大阪商業大)。右サイドハンドから力強いボールを投じる 【撮影:西尾典文】

 野手では上位候補として取り上げた秋山俊(中京大)、平川蓮(仙台大)、エドポロ・ケイン(大阪学院大)以外にも大学生の外野手に力のある選手が多く、皆川岳飛(中央大)、岡城快生(筑波大)、阪上翔也(近畿大)、大島正樹(創価大)、尾瀬雄大(早稲田大)、西原太一(上武大)などの名前が挙がる。中でもトータルの実績とこの秋の成績が素晴らしいのが皆川だ。1年春から不動のレギュラーとして活躍しており、今年春までに東都一部で3度のベストナインを受賞。この秋も1試合で5安打を記録しており、リーグ戦通算100安打達成の可能性も高い(10月16日終了時点で97安打)。脚力と肩の強さも備えており、外野手としての総合力も高いため支配下での指名も十分に考えられるだろう。

 逆に全体的に人材が少ないのが捕手だ。その中で支配下指名が狙える選手としては小出望那(大阪産業大)と岡村了樹(富島)の2人を挙げたい。小出は下級生の頃から評判の捕手で、大学日本代表候補合宿にも召集された実績も持つ。課題だった打撃もこの秋は3割を超える打率をマークし、長打力があるのも魅力だ。

 岡村も上背はないものの地肩の強さは十分で、広いサンマリンスタジアムでスタンドに運べるだけのパンチ力も備えている。サードも兼任しており、フットワークの良さも持ち味だ。順調に成長すれば梅野隆太郎(阪神)のようなキャッチャーになることも期待できる。

毎年、需要の高い捕手では小出望那(大阪産業大)と岡村了樹(富島)も候補に挙がる 【撮影:西尾典文】

 野手で最後に一人挙げたいのが池田彪我(東洋大・三塁手)だ。力のある打者が多いチームの中でも2年秋から不動のレギュラーとして活躍しており、昨年秋の一部二部入替戦ではサヨナラホームランを放ってチームの一部昇格に貢献した。今年秋もここまで4割を超える打率を残し、3本塁打を放つなどパワーに加えて確実性も向上してきた印象だ。貴重なサードの強打者タイプであり、高く評価する球団が出てきてもおかしくないだろう。

強打が武器の池田彪我(東洋大)。大学での実績も十分だ 【撮影:西尾典文】

 全体的に大学生に有力候補の数が多く、それ以外のカテゴリーは少ない印象を受けるが、球団のニーズにマッチして浮上してくる選手も毎年存在している。それだけに今年も意外な選手が支配下で名前を呼ばれる可能性もありそうだ。

1/2ページ

著者プロフィール

1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

新着記事

編集部ピックアップ

コラムランキング

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着公式情報

公式情報一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント