まずは本業を軌道に乗せて、それぞれのスタイルでサッカー界にも貢献 国見高の黄金期戦士・セカンドキャリア対談(後編)
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古参スタッフに離れてもらうシビアな決断
徳永 僕の会社はまさにダイレクトに影響を受けました。先ほど話したように、側溝や擁壁などのコンクリート二次製品を販売するのがメインの仕事なんですが、それを製造する会社も製品を買う工事業者もどんどん人が減っているんです。
長崎県内には製造業者が3~4社あって、2023年までは僕のところも製造していました。でも、人手不足が深刻になってきて、2024年に製造からの撤退を決断しました。
それは父の判断で、副社長である僕も合意したんですが、そうなると製造に携わっていた社員に別の会社に移ってもらわなければいけなくなる。その話し合いと仕事紹介は父が担当したんですが、僕自身も入社時から可愛がってもらった古参のスタッフがいたので、すごく辛かったです。
中村 戦力外通告をするJクラブの強化部担当のような感じで、悠平さんもしんどかったでしょうね。
徳永 サッカー選手は個人事業主だから、あくまでも契約だよね。「契約が切れたらしょうがない」と自分自身も思っていたし、北斗もそういうところはあったんじゃないかな。
でも、会社の社員に離れてもらうというのは、ものすごくシビアな決断。もちろんウチにとどまるよりも、大きな会社へ行ったほうが待遇面もよくなることは分かっていたけど、長い人は10数年も務めてくれていたから。やっぱり複雑な心境にはなったのは確かだよね。
中村 悠平さんの会社は安定していると思ったけど、厳しい現実もあるんですね。
徳永 毎日、製造業者と工事業者の間で板挟みになってるよ。工事業者の納入期限を守るために、製造業者にお願いすることがよくあるんだけど、先方には本当に申し訳ない気持ちになるよね。僕自身もすごく気を遣っている。
人手不足の問題はこれからもっと深刻になるんじゃないかな。製造もいずれはAIとかロボットが全てやる時代になると思う。今も機械で製造しているけど、まだ人が管理する部分も少なくないから。近い将来にはフルオートメーション化に移行するだろうし、僕自身、そういうことを勉強して対応力を身に着けておかないといけないと痛感する日々だよ。
朝から夜まで一日仕事、試合直前は大混雑
中村 アビスパ福岡のホームゲームのときは自分が販売に当たり、元チームメートの神山竜一に時々、手伝ってもらっています。レノファ山口のホームゲームでも販売させてもらっているんですけど、そちらは2024年末に引退した石川啓人に担当してもらっています。
徳永 最近は福岡・山口以外にも出店するときがあるんだよね。
中村 はい。9月20日の横浜F・マリノス対福岡戦、9月23日のFC東京対福岡戦のときに遠征しました。マリノス戦は兵藤(慎剛=早稲田大学監督)に来てもらって一緒に接客してもらいましたし、東京戦では後輩の河野広貴と吉本一謙に手伝ってもらいました。
徳永 北斗も工夫を凝らしているんだね。
中村 そうですね。僕らが引退したときってコロナだったじゃないですか。ファンサービスもできなかったし、サポーターとの交流もできないまま、ユニフォームを脱ぐことになったのを僕はすごく残念に思っていて、そういう場を作りたいなと考えているんです。
東京戦のときに来てくれた吉本は東京・アビスパ両方のOBなので、両クラブのサポーターが喜んでいました。団子を売りながら、ファンサービスもできて、サポーターとの交流も生まれる。これはすごくいい仕事だなと思いますし、ありがたく感じています。
徳永 確かに。ただ、スタジアムでの団子販売はハードワークだろうね。
中村 それはあります。14時キックオフの試合日だったら、朝9時前には販売車を運転してスタジアム入りし、搬入から陳列を1人でやっています。11時半頃には開店しますけど、販売は17時頃まで続きます。試合直前は大混雑になるので、かなり大変(苦笑)。閉店後は備品を乗せて帰り、売り上げの計算をするという形で、本当に丸一日の仕事ですよ。
徳永 Jリーガー時代は午前練習が終わったらそのあとはフリーだったし、今と比べるとかなり楽だったよね。それは自分も感じるよ。
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