山本由伸のMLB初完投につながった修正ポイントとは? 大谷翔平の打撃が崩された要因をデータから探る
大谷翔平はなぜ打撃を崩されたのか?
七回、1死三塁で打席に立つと、ブリュワーズは、昨日先発して1イニングを投げた左のアーロン・アシュビーにスイッチ。大谷は追い込まれたものの、かろうじて前進守備の一、二塁間をゴロで破り4対1に。これで半ば試合が決まった。
とはいえ、この日も3三振。地区シリーズから数えて、25打数2安打、12三振。もちろん、本塁打もゼロ。
なぜ、ここまで抑えられているのか?
サンプルが少ないが、フィリーズとの4試合、ブリュワーズとの1試合、計5試合のヒートマップ(相手がどこに投げたか。赤が濃いほど球数が多い)を確認すると、相手は内角を中心に攻めていることがわかる。
実はこの攻め、少々意外だ。というのも、大谷は本来、インサイドに強く、左投手のシンカーに絞ると、2021〜25年の平均打率は.356。投げるなら、低めか外角が鉄則なのだ。
こういうケースで考えられるのは、大谷の体を早めに開かせること。右肩だけではなく、体全体を開かせ、外角を遠く見せる。実際、外角の見逃しが多いが、とにかく大谷の体勢を崩そうという試みであることがわかる。
それは、フィリーズには、左のクリストフェル・サンチェス、ランヘル・スアレス、ヘスス・ルサルドという3人の好投手がいたからこそ、可能だった攻めでもあるが、大谷は、その策に翻弄された。
というのも、改めて映像を確認したが、結構、甘い球も打ち損じている。体が開き気味だったことと、無縁ではないのではないか。
ブリュワーズ戦でもまだ、それを引きずっているような感じ。この日の5回の三振など象徴的で、内角の真っ直ぐをファールにした後、高めの真っ直ぐを空振り。右肩が開いていた。八回の三振も外角のスライダーに完全に体が泳いだ。
山本が復調したのとは対照的に、まだまだ大谷は、本来の打撃を取り戻せないでいる。
(企画構成:スリーライト)