「親との関係が希薄だった人」に出やすい特徴とは?男女で現れやすい“心の違い”
特に「放置された」「十分にかまってもらえなかった」と感じながら育った人は、自己肯定感や対人スキル、恋愛・仕事のスタイルにまで影響が及ぶことが少なくありません。
今回は「親に放置されて育った大人に見られやすい共通点」について、男女別にわかりやすく解説していきます。
監修とコメントは、子どもの成長発達にくわしい臨床心理士、公認心理師で一般社団法人マミリア代表理事の鎌田怜那さんです。
放置されて育った子どもが抱えやすいものとは
では、どんな特徴が表れやすいのでしょうか?
親に放置されて育った大人に共通しやすい特徴
●自己肯定感が低くなりやすい
●人との距離感が不安定になりやすい
●承認欲求が強くなる傾向
●感情コントロールが難しい傾向
●恋愛やパートナーシップでの課題
「存在を認めて貰えていない」と感じてしまう――深刻なケースに見られる影響
子ども時代に親から極端に放置され、「そこにいても誰にも気にかけてもらえない」という経験を重ねると、自己肯定感の低さを超えて、「自分は存在する意味がない」と感じてしまうほど深刻な影響が残ることがあります。
こうした人は、大人になっても「生きている実感」や「喜び」を感じにくく、どこか浮いているような感覚(浮遊感)を抱えて日々を過ごしていることがあります。感情が麻痺したようになり、怒りや悲しみ、喜びすら感じにくい。何かをしても虚しさが残るといった状態です。
また、目標や人生の目的を見出せず、慢性的な無気力感や抑うつ状態に苦しむケースも見られます。他者との共感が難しくなり、孤立を深めてしまうこともあるでしょう。
男女で差はある? こんな傾向の違いが現れやすい
男性は「一人で完結」傾向に
放置された経験を持つ男性は、他者との関係性に価値を見出しにくくなる傾向があります。何かあっても「人に頼る」という発想がそもそもなく、自分の内側ですべて処理しようとすることが多いのです。
まるで“一匹狼”のように、感情や悩みを他者と分かち合う機会がほとんどない状態になっている場合もあります。他者とのつながりを避けるぶん「自分の正しさだけ」を拠り所にしやすく、対話や協調が苦手になりやすい面もあります。
単なる「感情表現の苦手さ」にとどまらず、幼少期の放置によって人への信頼や共感を育てる土台が築けなかったことが背景にあると考えられます。
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一方で女性は、パートナーからの愛情を強く求める傾向が出やすいと言われます。
小さい頃に満たされなかった愛情を埋めるように、恋人や夫に依存しすぎてしまったり、「嫌われたらどうしよう」という不安を抱えてしまったり。結果として、自分の意見を抑え込み、相手を優先してしまう人も少なくありません。
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